「中央道で時速235キロ大暴走男」が2年後に逮捕されるまで

30 3月 2018

中央高速を時速235kmで走行した男の逮捕劇裏側が報道されました。以下:

(2018年3/26(月) 11:00配信)

現代ビジネス

運転席で中指を立てた

 時速235km。日本の公道ではおよそ考えられないスピードだ。’16年1月29日、東京・国立市内の中央自動車道上り車線をド派手な黄緑色のスポーツカーが大爆走。高速道路の法定速度を135kmもオーバーして、駆け抜けていった。

平日の早朝午前4時すぎ、車影はまばらだが、大事故を引き起こしかねない危険な運転である。

一般には公表されていないが、高速道路に設置されたオービス(自動速度違反取締機)は40km超の速度超過で作動する。当然、黄緑色の暴走車も撮影されていた。

オービスはたとえ時速200km以上の車であっても、ナンバープレートとドライバーの顔を鮮明に記録する。だが、この暴走車は前方のナンバープレートが外され、運転手の顔も巧妙に隠されていた。

珍しい色のスポーツカーとはいえ、警察が車両の所有者を探し出す作業は困難を極めた――。

2年後の今年3月1日。警視庁は135kmオーバーした運転手をようやく特定し、白井良宗容疑者(41歳)が道路交通法違反(速度超過)で逮捕された。国内史上最悪の速度超過と思われる。

オービスで撮影されれば、その画像は担当する警察署などにタイムリーに送付される。都内の中央道の場合は警視庁高速道路交通警察隊。

およそ1ヵ月後にはナンバーから割り出された車両の所有者に通知書が送られ、出頭すると警視庁交通部交通執行課の担当官から写真を見せられて、本人確認が行われる。

だが、白井のようにナンバーが不明の場合は、警察当局が自力で所有者を割り出すことになる。

白井が乗っていた車はアメリカ・クライスラー社(現FCA)製の「ダッジ・チャレンジャー」である。排気量6400ccを誇るモンスター級のスポーツカーだ。新車価格は500万円から1000万円弱。

人気カーアクション映画『ワイルド・スピード』に登場することでも知られ、最高速度は時速300kmを超える。仮にパトカーが高速道路上で目撃していたとしても、捕捉するのは困難だった。

この黄緑色のモンスターカーは’15年から5回以上、首都高や都内の一般道でオービスに速度違反でひっかかっていた。完全な常習犯だ。

しかも前述したように個人が特定できないように姑息な手を使っていた。さらにオービスには、中指を立てる運転手の画像が映っていたという。

「警視庁の交通警察は、『コイツは舐めている』と激怒して、長期間にわたって捜査官を投入して『車当たり捜査』(疑わしい車を一台ずつ確認していくこと)を行った」(全国紙社会部記者)

人間関係まで調べた

担当官は各料金所に設置された監視カメラの映像をチェックして、どのインターで乗り降りしたかを確認。一般道路上のNシステムの画像なども使って、ドライバーの居住地を絞っていった。車両の販売ルートから所有者を割り出す捜査も行われた。

おおよそ居住地がわかれば、念のために周辺の聞き込みや付近の道路で張り込みをし、当該の車両と同一であることを証明する。

「白井は昨年秋に引っ越しをしており、それも捜査が長引いた理由の一つかもしれませんね。それでも昨年の段階で警視庁は、白井に任意同行を求めたそうです。

ところが、白井は『画像では自分かどうかわからないので認めません』と、頑として運転手が自分だとは認めなかったんです」(全国紙社会部記者)

さぞかし警視庁の担当者は悩ましかっただろう。なぜなら、車両の所有者を特定することより、車両の運転手を特定することのほうがはるかに難しい。オービスに撮られたときだけ、白井に人相が似た別の人間が運転をしていた可能性も完全には捨てきれない。

警察を挑発するように暴走行為を繰り返す白井ならば、わざとそうしているかもしれない……もし誤認逮捕となれば、交通警察の信用問題にかかわる。

だが、取り調べをしたときも、反省の色をまったく見せずに、薄ら笑みを浮かべていたという白井を交通警察が許すことはなかった。

「オービスの映像を解析し、個人の特定を試みたそうです。さらにインターチェンジの通過時間や経路など、速度違反を行った当日の車両の行動確認を徹底して行った。

白井の足どりも念入りに調べたそうです。そして周囲の人間関係も確認したうえで、白井に間違いないという確証を揃えた。それでようやく、容疑を否認し続ける白井を逮捕することに慎重だった裁判官を納得させて逮捕状をとったんです。

警察当局は逮捕時には記者クラブに声をかけ、きっちり白井の顔も撮らせた。まあ自業自得ですね」(前出・社会部記者)

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日本の警察なめんなよ~!

画像出典:Wikipedia

 

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