テスラ株非公開化?

09 8月 2018

山師、詐欺師?イーロン・マスク氏がまたまたお騒がせです。

テスラ、株式非公開化を検討 マスクCEO「資金は確保」

8/8(水) 2:42配信

ロイター

[サンフランシスコ 7日 ロイター] – 米電気自動車(EV)大手テスラ<TSLA.O>のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は7日、テスラ株式の非公開化を検討していることを明らかにした。マスクCEOはツイッターへの投稿で「1株当たり420ドルでテスラの株式を非公開化することを検討中だ。資金は確保した」と述べた。

この価格は前日終値に22.8%のプレミアムを上乗せした水準で、同社の価値を約720億ドルと見込んだ水準。資金の調達先については明らかにしていない。

前日終値に基づく時価総額は580億ドル。マスク氏は現在テスラ株約20%を保有する。同氏がどの程度真剣かは不明。テスラからコメントは得られていない。

このツイートを受けて、テスラ株は急伸。午後の取引で一時売買停止となったが、その後取引は再開され、結局約11%高で引けた。引け後の時間外取引では1.2%安。

マスク氏は、非公開化で「多くの頭痛の種が省ける」と投稿した別の利用者に「その通りだ」と返答。また非公開化後もCEOを続けるのかとの質問には「変更はない」と応じた。

また従業員向けに書簡を出し、まだ最終決定はしていないが、非公開化は会社を最高の形で運営できる環境を作ることが目的だと説明。「上場企業としては、株価の大きな振れに影響される状況にあり、従業員や株主の気を削ぐ大きな要因になりかねない」との考えを示した。

株式の非公開化は市場からの厳しい監視から逃れるための一つの手段とされる。マスク氏はこれまで規制当局や批評家、メディアとの間で問題を起こしてきたほか、テスラに対しても生産面の問題や製品への長期的な需要、資金調達の不透明性など疑念が絶えない。

ループ・ベンチャーズのジーン・ムンスター氏は「マスク氏は上場企業を経営したいのではない」とし、テスラの野心的な目標が「投資家の四半期ごとの期待に適応するのは難しい」と指摘。

非公開化に踏み切る確率は3分の1と予想し、「今の株価から16%のプレミアムでは既存株主から売却支持を取り付けるには十分でないかもしれない」との見方を示した。

マスク氏は別のツイートで、非公開化しても既存株主に株主のままでいてほしいと述べ、「そのために特殊目的のファンドを設立する意向だ。(同氏が保有する民間宇宙企業の)スペースXに対するフィデリティの投資はこの方法で行った」と述べた。

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<株式の非公開化とは?>

株式の非公開化って何ですか?

昨年より、上場企業が株式を非公開化する動きが目立っています。

  • ・焼き肉チェーン「牛角」などを展開するレックス・ホールディングスが経営陣による買収で株式非公開化を発表
  • ・キューサイは経営陣による企業買収(MBO)で創業者一族の株式散逸を防ぎ、非公開化で経営の迅速化を目指すことを発表
  • ・東芝セラミックスは、投資ファンド2社と組み、経営陣による企業買収(MBO)をすると発表。4割を出資する東芝などから株式を買い取って完全子会社化し上場廃止し、中長期的な観点から経営する体制を構築する
  • ・ジャスダック上場でスイッチ製造大手の神明電機は、経営陣による企業買収(MBO)により、株式を非公開にすると発表。電子部品市場ではコスト競争が激化しており、非公開化で意思決定を迅速にする
  • ・ジャスダック上場のユニホーム製造大手、ヤギコーポレーションは、経営陣による企業買収(MBO)を実施。株式の非公開化により短期的な業績に左右されずに事業の再構築を進めていく

株式の非公開化とは、TOB(株式公開買い付け)などにより、上場企業またはその経営陣が株式を買い取り、証券取引所が定めた株主数の基準を下回り上場廃止となるものです。
それではなぜ、企業は非公開化の道を選ぶのでしょうか。

本来、市場に上場するとは、市場から資金調達する、という目的が第一にあります。新興企業にとっても上場はひとつの大きな目標になっています。あわせて、上場すると社会的信用力がつく、新入社員を採用しやすいなど、企業としての「格」を高めることができます。その半面、いったん上場すると、広く投資家に投資機会を与えることとなり、必然、企業は投資家を意識した経営をおし進めなければなりません。

ここにきて上場企業は、海外投資家や機関投資家から、利益配分のあり方や、企業経営について、厳しい要求をつきつけられるようになりました。さらに投資家の短期志向が進み、企業にとって長期戦略を遂行することがむずかしくなっています。

このため、事業再編や合理化を抜本的に試みる企業にとっては、上場が足かせになり、次なる改革に踏み出すことができなくなってきました。常に株価上昇を期待する投資家にとって、それがたとえ一時的であっても、改革による赤字計上は許されるものではありません。よってこれら企業は、いったん非公開になることによって、改革に伴う株価急落を避ける道を選ぶようになりました。市場の構造的変化により、成長が鈍化、合理化を求められている企業の多くが非公開化に進んでいます。

ただ、安易に非公開化に走るだけでは企業が復活するという保証はありません。たとえ非公開企業になったとしても、企業価値向上に向けて常なる努力が求められているといえましょう。

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もともと株式の公開は、市場で資金を調達するために行うものです。

それを何故、非公開化するのか不思議です。

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