自動ブレーキで「ペダル踏み間違い事故」を防げますか?

09 5月 2018

2016年12月3日、福岡県でタクシー(トヨタプリウス)が病院待合室に突入する事故がありました。3人が亡くなり7人が重軽傷でした。

タクシーの運転者は「ブレーキを踏んだが全く効かなかった」と証言しその主張を取り下げていません。でもこれはわたしからいわせれば事故後の辻褄合わせ、でっちあげの証言です。本人はそう信じているのかもしれませんが。以下この事故を受けた国土交通省を筆頭とする官民協同の取り組みです。毎日新聞の記事から:

(毎日新聞

公益財団法人「交通事故総合分析センター」によると、ブレーキとアクセルの踏み間違いによる事故は昨年1年間で5085件に上り、60代以上が約4割を占めた。 国土交通省や経済産業省は今年度から、障害物を検知して衝突を防ぐ自動ブレーキと、踏み間違えた際の加速抑制装置を搭載した車両を「安全運転サポート車」として推進する方針を決め、メーカーの協力を得て試乗会を開催するなど普及活動に乗り出している。

日本自動車連盟(JAF)福岡支部は今年10月から福岡県警と連携し、乗車体験を盛り込んだ高齢者向け講習会を実施している。ダイハツ工業の販売店も割引特典を始めた。

暴走事故の後、松岡被告は「ブレーキを踏んだが止まらなかった」と供述していた。一般社団法人「全国ハイヤー・タクシー連合会」は運転手の高齢化も問題視する。9月策定の事故削減計画で、健康状態の把握やストレスチェックの徹底を盛り込んだ。

国交省技術政策課は「(サポート車の)機能を過信しないことが大切だ」としている。

今度は産経新聞記事から:

産経ニュース2017.12.3 07:04更新

福岡タクシー暴走から1年 自動ブレーキ普及進む

福岡市博多区の原三信(はらさんしん)病院にタクシーが突入し10人が死傷した事故で、福岡県警が、事故直前の操作状況が記録される「イベントデータレコーダー」(EDR)を解析した結果、突入直前にアクセルを踏んだ形跡があったことが21日、捜査関係者への取材で分かった。ブレーキを踏んだ形跡はなかった。

自動車運転処罰法違反容疑で逮捕された運転手の松岡龍生容疑者(64)は「ブレーキを踏んだが、利かなかった」と一貫して供述している。県警はアクセルとの踏み間違えが原因との見方を強め、詳しい経緯を調べている。 捜査の焦点は松岡容疑者の事故時の精神状態や運転能力に移る。福岡地検は来年2月28日を期限とする鑑定留置を実施しており、結果を踏まえて刑事処分を決める。

EDRは航空機のフライトレコーダー(飛行記録装置)に当たり、事故時から5秒程度さかのぼってアクセルやブレーキの操作状況が自動的に記録される。県警はタクシーからEDRを回収し、警察庁の科学警察研究所に解析を依頼していた。

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つまり、何回も申し上げますが、また、解ってもらえるまで何回でもいいますが、「自動ブレーキ」及び加速抑制装置はあまり効果がないです!

自動装置の障害物検知装置は、機械です。だから誤作動・誤認識があります。

それらが発生したら、どうしたらいいのでしょうか? そう、人間が運転を引き継ぐ必要があります。そのため、人間が何らかの運転操作をした場合、「自動装置」、すなわち自動ブレーキは「解除」になります。

さて、「ペダル踏み間違い事故」は、運転者がブレーキを踏もうとしてアクセルを踏んでしまうことから始まります。それはどういうことかというと、つまり運転者が運転操作をしていることに他なりません。

自動装置は解除にならなければなりません。

一方2018年の最近は、「加速抑制装置」なるものがあります。停止~時速15kmくらいまでの範囲で有効な装置です。それは究極の妥協の産物です。0~15km/hの範囲でも運転者が意図的にアクセルを踏むかもしれない状況が存在するのに15km/h以下の範囲では、アクセルを踏んでもクルマは反応しないのです!

いいのかな~!?

 

動画出典:Youtube トヨタ自動車

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