何故「過失」が刑事罰の対象になるのかについて

03 8月 2016

刑事罰という処罰は、刑法に基づいて行われます。久しぶりに学生のころを思い出して「刑法入門」という本を見ました。「過失」が何故刑事罰に問われるのかこの本からの抜粋です。

以下、山口 厚 東京大学法学部教授(1953年生)著 「刑法入門」より

 

「過失とは」

犯罪の成立には故意を必要とするのが刑法の大原則。しかし、刑法第381条1項但書が定める-「法律に特別の規定がある場合」にはその例外が認められる。

これは、「犯罪事実を認識・予見しなかったのですが、それが不注意によるためで、注意すれば認識・予見できたという場合」つまり、過失でも犯罪の成立を認める規定がある。

 

過失は、犯罪事実の認識・予見、つまり故意がない場合、

それが「注意すれば犯罪事実を認識・予見できた状態」であれば、注意すれば犯罪事実を避けることができたので、注意をしなかった(怠った)ために刑事罰の対象になる。

さて、ここで「踏み間違い事故」に戻ります。運転に集中して

注意すれば踏み間違いをしなかったでしょうか?

 

踏み間違い事故25

 

踏み間違い事故11

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