「左足ブレーキ」は踏み間違い暴走事故防止可能?

30 9月 2018

この記事はあくまで従来型ブレーキでの左足操作を前提にしています。この記事はモータージャーナリストスズキケンイチなるひとの記事です(2018.8.21配信)

画像出典:DAIAMOND ONLINEより 賢そうではないな~

[モータージャーナリスト]

1966年生まれ。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。自動車技術会会員。國學院大学経済学部卒業後、雑誌編集者を経て独立。自動車専門誌を中心に一般誌やインターネット媒体などで執筆活動を行う。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。特にインタビューを得意とする。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。

「左足ブレーキ」は踏み間違い暴走事故防止の切り札になるか

現在のクルマは電子制御されているので、アクセルとブレーキの両方を踏み込んでもブレーキが勝る“ブレーキ・オーバーライド”機能が備わっている。 このため、この操作方法で運転していれば、もし、間違えて両方のペダルを踏み込んでもブレーキが勝ってクルマの暴走を防ぐことができるだろうというわけだ。

実際のところ、左足ブレーキは慣れてしまえば、それほど難しいものではない。

レーシングカートは左足ブレーキを使うものだが、初心者でもほとんどの場合、難なく走らせることができる。また、クラッチ操作があるため左足ブレーキに向いていないマニュアルトランスミッション車はすっかり少数派になっている。

最近ではモータースポーツ用の車両にもオートマチックトランスミッションが増えており、そうした車両で左足ブレーキを使うのは、珍しいものではなくなっている。

事故を防ぐために
左足ブレーキを推奨すべきか

では、アクセルとブレーキの踏み間違い事故を防ぐために左足ブレーキを推奨すべきなのだろうか?

 個人的には、あまりお勧めしたいとは思わない。メリットは確かにある。しかし、デメリットもあるからだ。

まず、普通のクルマは右足だけでアクセルとブレーキを操作することを前提に作られている。ペダルの位置は、右足で操作することが前提のため、全体として右側に片寄っている。 ブレーキペダルは、よくても真ん中だ。そうした車両で左足ブレーキを使おうと思うと、左足を不自然に中央に持ってくる必要がある。体をねじることになるのだ。

たまにやるだけならば問題ないかもしれないが、長時間やっていれば腰も痛くなるだろう。

また、モータースポーツ車両と違って、普通のクルマはシートベルトでがっちりと体を保持しているわけではない。そのため左足でフロアを強く踏みしめて体を保持するためのフットレストが存在するクルマも多い。

しかし、左足ブレーキではフットレストが使えなくなる。非常に不安定だ。これは正直、疲れる。

かといってモータースポーツ用車両のように体をシートベルトで拘束すると、運転以外の動きができなくなる。 例えばラジオの操作や、ドリンクホルダーからドリンクを取り出すことさえできなくなるのだ。通常のドライブでは不便極まりないといえるだろう。

そうした理由があるため、個人的に左足ブレーキはお勧めできないというわけだ。現状では、先進運転支援システム(ADAS)の進化に期待するというのが、最も可能性の高い答えなのではないだろうか。残念ではあるが。

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左足ブレーキでのデメリットとして:

❶・・・・そうした車両で左足ブレーキを使おうと思うと、左足を不自然に中央に持ってくる必要がある。体をねじることになるのだ。たまにやるだけならば問題ないかもしれないが、長時間やっていれば腰も痛くなるだろう。

❷しかし、左足ブレーキではフットレストが使えなくなる。非常に不安定だ。これは正直、疲れる。

・・・わたしはAT車を通常運転していてフットレストが必要だと思ったことはありません。したがって非常に不安定になることはありません。そりゃスポーツ走行をすれば必要になるかもしれませんがね。

スズキケンイチさんは、このような❶❷デメリットと踏み間違いによる暴走事故を同じ面で捉えるのでしょうか? それではモータージャーナリストとして失格ですね。

 

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