TEXT:アキヤマ

水素ステーション

神奈川県で営業している水素ステーションは2016年12月現在、4箇所です(移動式・準備中は除く)。
(参考:TOYOTA 水素ステーション一覧
残念ながら、横須賀市にはまだありません。
このたびの水素ステーションでの充填レポートは、大野さんの助手席に同行し、よこはま動物園ズーラシアの近くにある「JHFC 横浜・旭水素ステーション」へ行ってきました!

JHFC 横浜・旭水素ステーション:神奈川県横浜市旭区上白根町1151-5(WEBサイト

水素ステーションとミライ(MIRAI)

水素ステーション

水素の充填開始!

MIRAIを水素貯蔵タンク(ディスペンサー)横に乗り付けると、中からスタッフの方が出てきてくれました。
手にはトランシーバーがあり、店内に居るスタッフの方と時々やり取りをしています。

充填前の安全チェックが終わると、いよいよ充填です。
水素ディスペンサーのノズル先端を充填口に接続すると、カチッとロックが掛かるのが分かります。

MIRAIに水素の充填開始!
MIRAIに水素の充填開始!

MIRAIの充填口に水素タンクのノズルを接続
MIRAIの充填口に水素タンクのノズルを接続

水素ディスペンサーの充填開始ボタンをポチッと押します。
ホースに圧力が掛かり、充填が始まります。
満タンになるまで、しばらく放置~。
だいたい3分ぐらいで満タンになるとのこと。

水素充填開始のボタンを押す
水素充填開始のボタンを押す

しばらくお待ちください…
しばらくお待ちください…

満タンになったら、ホースにはまだ圧力が掛かっていますので、圧力を開放した後、ノズルを外します。

今回の水素の温度はマイナス36.7度。ノズルを外した後のMIRAIの充填口を見ると、霜がついています。

水素の充填は、ガソリンを入れるのと殆ど変わらない時間で終わってしまいました。

充填中のディスペンサーの表示部分。上は水素の充填量、下は圧力と温度。
充填中のディスペンサーの表示部分
上は水素の充填量、下は圧力と温度

圧力を開放した後、ノズルを外します
圧力を開放した後、ノズルを外します

MIRAIの充填口
MIRAIの充填口

MIRAIの充填口に霜がついている
MIRAIの充填口に霜がついている

水素のお値段

水素のお値段
水素ステーションの納品書
写真のピントが合ってなかったです。すみません。

水素はガソリンと違ってリットルではなくキログラムで量ります。
水素のお値段ですが、この水素ステーションでは1kgで1,080円(税込)です。
今回は2.17kgの水素を充填しましたので、2,343円でした。

MIRAIの燃費

MIRAIに充填可能な水素は満タンで5kg程度。MIRAIの満タン時の走行距離は約650km(JC08モードによるトヨタ測定値)です。

満タンに充填すると5,400円。
レギュラーガソリン換算で約42リットル分の値段です。
※横須賀のレギュラー(セルフ)価格は128円(2017年2月現在)

42Lで650km走るということは、リッター約15.5km。
通常のガソリン車と同等といった感じの燃費だと思います。

水素ステーションにセルフ充填はあるのか?

水素を充填するには、高圧ガス保安法 第5条により資格が必要です。
ですので今現在の水素ステーションでは、セルフガソリンのスタンドに併設されている水素ステーションでもスタッフの方が充填してくださっています。

水素のセルフ充填については、2015年6月に内閣府が行った「規制改革実施計画」の中でセルフ充填の許容条件をまとめる方針を打ち出しているので、そのうちセルフの水素ステーションが出来るかもしれません。

しかし充填ノズルの重さは4.7キロ、金額は800万ぐらいとの情報も(特集:水素と電池 水素ステーションに行ってきた 週刊エコノミスト:2015年3月31日号)。
現在は重さは2.8キロっぽい?(水素ノズル TK17 H2 70MPa (PDFファイル) 株式会社ハマイ) ※こちらの金額は不明。コストダウンはしてると思います。

軽量化が進んできているようですが、ガソリンのセルフみたいに片手で取り扱えるようなものではなさそうです。うっかり落としたらエラいことになりそう……。
セルフが解禁になっても、私個人としてはセルフで取り扱うのは躊躇するかも。

何にせよ、通常のガソリンスタンドほど水素ステーションは身近にあるとは言えません。
5大都市以外の所で見かけることは殆ど無いのではないでしょうか?

JHFC 横浜・旭水素ステーションのスタッフさんのお話では、水素を充填しに来る車は1日1台ぐらいだそうです。
MIRAIの年間生産台数は3000台、納期は2年後です。私はご近所でMIRAIが道を走っているのを見たことがありません。トヨタが本気で生産ラインを増強したら、生産台数は格段に上がるでしょうが、環境整備が追いついていないので生産台数を絞っているような気がします。
一般の方がMIRAIを買う場合、金額もそうですが、やっぱり水素をどこで充填するかがネックでしょう。電気自動車のように電気設備工事をすれば自宅で充電できるというものではありませんので、自宅近所や良く行くスポットの近くに水素ステーションがあることが前提となる筈です。
燃料電池車の普及のためにも水素ステーションの数が増えてくれればいいなぁと思います。

※この間実家に帰ったら、ご近所に水素ステーションが出来てました!

イワタニ水素ステーション大阪森之宮
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イワタニ水素ステーション大阪森之宮
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