1965年のハイブリッド車、ヨタハチ

15 8月 2017

ヨタハチ (トヨタスポーツ800)

ヨタハチ! 懐かしい名前です。正しくはトヨタスポーツS800です!2人乗りの軽スポーツカーです。空冷水平対向2気筒エンジンを搭載する、オートバイみたいなエンジンの2人乗りスポーツカーです。わたしが小学生の頃、家の近くの寿司屋の兄ちゃんが乗ってたなー。いつかオレもと思っていましたが、大人になったら他のクルマが欲しくなっていました。また、このクルマは1960年代の大衆車パブリカのシャーシ、サスペンション他を流用して造られました。

画像出典:Wikipedia 大衆車パブリカ 下段右はパブリカスポーツです。

画像出典:Wikipedia トヨタスポーツ800 通称ヨタハチ 天皇陛下の御料車トヨタセンチュリーと同じように関東自動車工業で造られました。

さて、今回のお題、ガスタービンハイブリッドヨタハチ。このクルマは、ニッサンノートe-powerと同じ考えに基づいて作られたものです。ノートe-powerは、2016年11月に発売になったニッサンのハイブリッド車です。このクルマは1.2L(リッター)のピストンエンジンを搭載していますが、このエンジンは走行用ではなく純粋に走行用バッテリーに充電するだけの機能です。走行はモーターで行います。

画像出典:Wikipedia ニッサンノートe-power(ハイブリッド車)

ガスタービンハイブリッドヨタハチ

ガスタービンハイブリッドヨタハチは、e-powerと全く同じ考え方で作られたものです。e-powerのピストンエンジンの代わりにタービンエンジンを充電用に設置しました。

先ず、ガスタービンエンジンの特質ですが:

1.応答性の悪さ:回転をあげようと思って、スロットルを開けてもすぐついてきません。何秒か経って漸く回転が上がってきます。ピストンエンジンは、スロットルを開ければすぐ回転が上がります。

2.アイドリングの回転数が大きい:典型的なジェットエンジンのアイドリングはマキシマムパワーの15%くらいです。そのためアイドリング回転でも燃料の消費が大きいのが特徴です。このためクルマなど、タービンエンジンの回転を機械的に動力系に伝達できません。また、エンジン音が相当にうるさいです。

3.エンジンの大きさをコンパクトにできます。そのため、例えばクルマに搭載することはとても簡単です。

ということを踏まえたうえでのガスタービンハイブリッド車ということになります。下はトヨタ自動車におけるハイブリッド車開発の歴史です。

画像出典:トヨタ自動車

ガスタービンハイブリッド車の構造とガスタービンエンジン画像です。

 

画像出典:トヨタ自動車

以下ガスタービンハイブリットヨタハチです。

 

主要諸元

ハイブリッドカー ベース車
全長(mm) 3,580
全幅(mm) 1,465
全高(mm) 1,175
重量(kg) 1,000
エンジン出力(kW[PS]) 22[30] 52[71]
駆動システム RWD(後輪駆動)
トランスミッション 2速 4速

 

画像出典:トヨタ自動車

要するに電気自動車なので、アクセルとブレーキしかありません。1965年当時、日本にはAT(オートマティック)車はありませんでした。

画像出典:トヨタ自動車

このクルマは電気自動車ですから、AT2速です。でもギアシフトレバーはマニュアル車のものに見えます。勿論オリジナルのヨタハチは、マニュアルミッション4速ですからそのシフトギアレバーをそのまま使ったと思われます。動き方は、勿論、前後にしか動かないと思います。シフトパターンは、前進と後進だけです。

 

動画出典:youtube

 

動画出典:youtube こちらの動画はガスタービンではない普通のヨタハチです。

ほんまもんのガスタービン車

面白い動画を見つけました。ヨタハチは、ガスタービンエンジンがバッテリーの充電用だけでしたが、トヨタはガスタービンエンジンを走行用エンジンにしたクルマがあったのですね。以下の動画は、トヨタGTV(ガスタービンビークル)です。

 

動画出典:youtube

また、ガスタービンエンジン車がアメリカにもありました。以下:

 

動画出典:youtube

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