テスラの問題は予測の甘さ、株主は前方注意 !

05 10月 2017

予測の甘さではなく、リップサービスの嘘(?)と思います

テスラモデル3、わたしの予測が当たりましたね。2017年8月に10月発売のテスラモデル3の月生産台数を1500台にすると公式発表しましたが、やはりできませんでしたね。確かUS$1500(日本では15万円となっており、「頭金」と呼んでいるようです)の予約金をとって、全世界に約40万台のバックオーダーを抱えての月産1500台発表でした。

問題は、この予約金です。ひとり1500ドルを支払ったとすると、40万人で600億円(US$1=¥100で、計算間違いをしていないことを祈ります)になります。

テスラの公式発表では、量産型の新型セダン「モデル3」について、7-9月期(第3四半期)の月生産台数がたった260台、月出荷台数が220台にとどまったことを明らかにしました。同社は当初、1500台の生産を見込んでいましたが、様々な「生産上の制約」が見通しを大きく下回った要因だと説明しました。アメリカではこんな言い訳が通るのでしょうか?

スペースX社とハイパーループ

なお、テスラCEO(最高経営責任者)のイーロン・マスク氏はテスラの他、スペースX社(廉価版宇宙旅行社)や、ハイパーループ(真空トンネルを走るリニアモーターカーのようなもの)に相当な投資をしていることでも知られています。まさか、集めた予約金を回すようなことはしていないでしょうね!もし、そうなら詐欺ですよ。テスラモデル3を待っているお客さんは一日千秋の思いでしょうから。

画像出典:Wikipedia テスラ、スペースX パイパーループそれぞれのCEOイーロン・マスク氏、南アフリカ出身米国帰化

 

燃料電池車トヨタミライも2017年10月現在、愛知県元町工場で手作りにより日産3台、月産90台弱で頑張っており、現在注文すれば3年待ちといわれています。しかし、トヨタは予約金など取りませんよ!

アメリカの経済アナリストは、それでも現在上昇中のテスラ株が下落することはないとみていますが、同時にテスラが将来を正確に見通せない状況が続いていることは懸念されるべきとみています。同社はたった2カ月前(2017年8月)に生産台数1500台との見通しを示し、その目標を80%以上も下回ったことは、嘘を平気でつく企業だとみなされかねません。なぜなら、40万人の予約客むけのリップサービスにしか見えなかったからです(註:大野意見)。下振れの要因として生産上の問題に言及したのも2017年1月以来3度目です。自動車メーカーなら生産台数の予測など間違うはずがありません。手持ちの生産ラインの生産台数が判っているからです。これを伸ばすには新工場の建設以外にはあり得ません。

あの世界企業トヨタは、2015年にプリウスの月生産1500台を達成しています。もし、バックオーダーを抱えていればもっと生産できるのでしょうが、凄いことです。これに比較してテスラはシリコンバレーに1工場があるだけです。

動画出典:Youtube このモデルはテスラモデルSです。モデル3の上級車種です。

動画出典:Youtube テスラモーター こちらがテスラモデルSの廉価版、モデル3です。

 

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