テスラモデルS3死亡事故追報(ニュース元:米ブルーグバーグネット配信)

15 8月 2016

テスラモデルS3が自動運転中死亡事故を起こしたことは本Topics欄で既報の通りです。現在アメリカの自動車事故調査機関であるNHTSA(米国国家高速道路輸送安全庁)が公式調査中ですが、事故の詳細がさらに明らかになってまいりました。

米運輸省道路交通安全局(NHTSA)は米電気自動車(EV)メーカー、テスラ・モーターズの「モデルS3」の死亡事故の調査を開始しました。事故発生時、一部の自律運転機能を持つ「オートパイロット」が使用されていたことが確認されました。米国フロリダ州ウィリストンで2016年5月7日に発生した事故で、テスラ社がNHTSAに概要を報告しました。この事故は自動運転(オートパイロット)で本当に実際の公道を走ることができるのかという論争の火に油を注ぐ結果になりました。その事故内容は、フロリダ州ハイウエーパトロールによれば、2015年製「モデルS3」が走行中に大型18輪トレーラーと衝突、オハイオ州在住のドライバー男性(40)が死亡しました。2013年8月にはモデルS3がNHTSAから安全性評価で最高の5つ星を得るなど、テスラはこれまで安全性を誇ってきました。テスラ社の説明によればフロリダ州の事故は累計1億3000万マイル(約2億900万キロメートル)のオートパイロット運転走行で初めて明らかになった死亡事故とのことでした。「われわれが把握しているのは、事故車両が中央分離帯のある幹線道路を走行中、トラクタートレーラーがモデルS3と垂直方向に道路を横切ったとき、オートパイロット(<とドライバーは共に>ー原文ではオートパイロットだけになっています。恣意的な訳文であるように思います)は、晴れた空が背景(訳者註:逆光 a brightly lit sky)だったためトラクタートレーラーの白いサイド部分をS3のカメラが認識できず、自動ブレーキはかかりませんでした。トラクタートレーラーの荷台車高が高かった上に、道路に対する位置と、極めてまれな衝突状況が相まって、モデルS3はトラクタートレーラーの下を通る形になり、トレーラー荷台の底部分がモデルSのフロントガラスと乗車していたドライバーにぶつかった」と説明しました。これを受けて、(原文では)NHTSAの幹部は、もし、テスラS3が逆光でトレーラーを認識できなかったとすれば、カメラシステムの重大な欠陥でありリコールの対象となりますと発言しています。テスラは昨年10月、オートパイロットを導入しましたが、ただし、オートパイロットを使用中もドライバーが最終的に安全運転の責任を負い、ハンドルから手を離すべきではないと強調しています。(原題:Fatal Crash of Tesla on Autopilot Under NHTSA Investigation (1)(抜粋)米国ブルームバーグネット配信記事翻訳ブルームバーグジャパンより)2016年8月15日 09:41 JST

初めて配信されているニュースの原文を読んでみましたが、かなり恣意的に翻訳されているような感じを受けました。まず、自動運転が公道を本当に走ることができるかどうかの論争の火に油を注ぐ結果になったとの重要な部分が翻訳されていません。次に他のニュースでは、衝突されたトレーラードライバーの証言で、テスラのドライバーが見ていたと思われる映画ハリーポッターDVDの音声が衝突直後にテスラ運転席辺りから聞こえたとのことがあります。このことからテスラのドライバーは映画のDVDを見ていたのではないかとの推測がなされております。つまり前をみていなかったとのことです。重要な証言ですが、この訳文では、原文には書かれていないこと「オートパイロットとドライバー共に」となっており、いかにもドライバーが前を注視していたかのように訳されています。また、NHTSAの幹部がテスラのカメラ欠陥に言及しており、リコール対象であることに言及しています。もし鳴り物入りでデビューしたS3にリコールがかかった場合、経営の綱渡りを噂されているテスラモーターの存続さえ危ぶまれる事態となります。これは重大なことです。この経験から訳文をそのまま鵜呑みにするのは危険だということがわかりました。

 

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テスラS3自動運転中に新聞を読むドライバー

 

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テスラS3米高速道路走行中デモ写真

 

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日本でのテスラS3オートパイロット試乗案内

 

 

 

 

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