ゴーン逮捕 深読み

21 11月 2018

カルロスゴーン逮捕には色々な側面があることが見えてきました。大きく言えばフランス政府によるニッサンの乗っ取りです。

ゴーン氏はもともとレバノン人です。両親はレバノン人であり、ブラジルで誕生。したがって人種的にはアラブ人です。幼少期をブラジルで過ごし、中等教育は父の母国であるレバノンのベイルートで受けました。フランスの工学系グランゼコール(高等職業専門学校)の一つであるパリ国立高等鉱業学校を卒業した後、フランス大手タイヤメーカー、ミシュランに入社し18年間在籍しました。ミシュラン社での業績を評価され、ルノーに上席副社長としてスカウトされ、同社の再建にも貢献しました。1999年3月、当時労働争議により経営と財政危機に瀕していた日産がルノーと資本提携を結び、同年6月、ルノーの上席副社長の職のゴーン氏が、ルノーにおけるポジションを維持しつつ、日産自動車の社長に就任。後にルノーの取締役会長兼CEO(PDG)、ルノー・日産アライアンスの会長兼最高経営責任者(CEO)に就任しました。

で次のニュースです:

ゴーン容疑者は大統領を狙って蓄財? 逮捕はルノー見据えた日産の“クーデター”か

そもそも、ゴーン容疑者が会社の資金や経費を私的流用する目的はどこにあったのか。ゴーン容疑者に何度もインタビューしてきたというジャーナリストの井上久男氏によると、「前妻との離婚の訴訟費用」「ニューヨークにある公表していない個人事務所の関連費用」「ベルサイユ宮殿での再婚相手との結婚式費用」などの話が以前から日産社内であったそうで、「ゴーン氏は離婚の際に慰謝料を取られてお金に困っていたという情報もある」という。さらに、ゴーン容疑者のお金遣いに関しては「ケチ。あまり食べ物とか着る物に派手な使い方はしない。むしろ蓄財するという感じで、日産社内の噂で『いずれブラジルの大統領選挙に出るんじゃないか。そのための政治資金を貯めているんじゃないか』とも言われていた」と明かす。

現在ゴーン容疑者は、日産とルノー、三菱自動車のトップを務めている。この三社連合は2017年、自動車の世界販売台数でトヨタを抜き2位に浮上した。ルノーは日本時間の20日未明、「ルノー・日産・三菱の三社連合でルノーの利益も守ることに努める」と声明を発表。また、ルノー株の15%を保有するフランス政府は国内雇用問題にも関わることから事態の沈静化を急ぎ、マクロン大統領は19日、「フランスは株主として(ルノーの)グループの安定性を非常に注視していく」とした。

今回のゴーン容疑者逮捕に関しては、「日産のクーデターではないか」という声もある。「フランスでの雇用を生み出したい」とルノーと日産の経営統合を求めるフランス政府に対し、日産側は配当を当てにしている「メリットが見えない統合」として対等なパートナーを主張してきた。ゴーン容疑者も経営統合には否定的だったが、フランス政府は2月にゴーン容疑者をルノーのCEOに再任。このことから、ゴーン容疑者はフランス政府の意向を受けて方針転換したのではとされており、今回日産がクーデターを起こしたという可能性が浮上している。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

要するにフランスがニッサンを取ろうとしたのではないかと推察する次第です。ゴーン氏はその先兵として動いた将棋の駒であり、自身はニッサンから吸い上げた巨額の資金でブラジルの大統領になろうとしたというのが現実ではないか? 当たらずとも遠からず。

 

コメントする

お名前・メールアドレス・コメントは必須です。
メールアドレスは公開されません。

トラックバックURL