全固体電池!

19 10月 2017

トヨタが金を出して東工大(東京工業大学)が造る! 未だ完成していないですけど、これ凄い電池のようです。以下自動車雑誌モーターファン記事からです:

モーターファンテック

トヨタが2022年をめどに全固体電池を積むEVを国内発売する方針を固めた、というニュースが7月の末に流れました。東京工業大学×トヨタ自動車が研究開発する全固体セラミック電池。リチウムイオン電池(LIB)とは何が違うのでしょうか。
(TEXT:萬澤龍太 FIUGRE:熊谷敏直/東京工業大学)

LIB(リチウム・イオン・バッテリー)は正極と負極の間にセパレーターを挟み絶縁する構造で、液体の電解質で満たされています。この電解液が可燃性の有機溶剤であり、そのためLIBは熱問題に悩んでいます。また、電解液中に異物が混入するなどしてセパレーターを破損させ、正負極が短絡すると異常発熱を起こし、発火や破裂の危険性があります。(大野註:2014年新しく導入されたボーイングB787は、このリチウムイオンバッテリー(LIB)を搭載しており、飛行中の発火、煙などにより緊急着陸したことがありました)

全固体電池とは、この有機系液体電解質を無機系固体電解質にしたものです。東工大・菅野教授×トヨタ加藤博士の研究により、Li9.54Si1.74P1.44S11.7Cl0.3という材料が発見されました。本材料は、有機電解質比2倍ものイオン伝導率を誇る超イオン伝導体だということです。

各種二次電池との性能比較。急速充放電に優れる特性を持ち、エネルギー密度を眺めてもの各種電池いずれも凌駕しています。耐久性についても確認、実用化済み電池と同等レベルを確保しているということです。(大野註:ということは大体5年で能力が半分に落ちるということですね?)
それで全固体電池は何がいいのかということをまとめてみました:
❶ 僅か数分で全充電ができます。
❷ 電解質が固体であると、積層電池が作れます。集電体の片面に正極、もう1つの面に負極を置いたバイポーラ電極を電解質に挟んで複数枚を直列につなぐのです。高電圧を取り出すことも可能となります。
❸ LIB等に比べて電池寿命が延長されるとのことですがどのくらいかについては明示されていません。

総体的にこの新しいテクノロジーは、リチウム・イオン電池を小型化、軽量化するだけでなく、充電容量、充電時間も大幅に改良し、電気自動車の後続距離を伸ばし、普及に弾みをつけるものとみられます。画像出典:トヨタ自動車トヨタ自動車は2020年に実車に搭載する予定とのことです。素晴らしい!

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