滋賀大津の事故を考える

11 5月 2019

滋賀県大津で2歳の保育園児が2人死亡する大事故がありました。この事故で運転者は逮捕されました。TVでの交通事故鑑定人の話によれば、衝突してから園児に衝突するまで約15mだったそうです。約1秒。なお、園児に衝突したのは直進車ほうですが、ノーブレーキだそうです。

NHK NEWS WEBニュースからの詳細事故状況です:

【事故の詳細状況】
事故が起きたのは、大津市東部のびわ湖沿いの見通しの良い道路の交差点です。
警察によりますと、午前10時過ぎ、灰色の乗用車が交差点を右折しようとしたところ、北から直進してきた白っぽい軽乗用車が交差点に差しかかりました。
軽乗用車は乗用車をよけようと左にハンドルを切りましたが、双方の車の前の部分がぶつかり、そのはずみで軽乗用車が交差点のそばの歩道にいた園児と保育士の列に突っ込んだということです。

警察や保育園によりますと園児たちはびわ湖に向かって散歩している途中で、現場で信号待ちをしていたということです。

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これ、あなた自身にあてはめてください。他のクルマと衝突してしまった。弾かれて運悪く通行人に衝突したらどうなります? この人達と同じでしょ。

衝突したから過失を問うということなら、クルマそのものがいけないということになりませんか?

さて、右折時に直進車と衝突してノーブレーキで園児に突っ込んだとの報道ですが、衝突後、どの方向にどのようにクルマが動くのかはまるで予測できません。でも直進車の運転者と右折車の運転者は双方とも逮捕されました。右折車の運転者のほうが過失が重いということで2019年5月10日現在、いまだ拘留されたままです。

運転者の「過失」で逮捕ということについて、所謂「かたき討ち」、「犯罪」という観点ではなく考えてみたいと思います。

日本では「過失」について、例えば不可抗力ということをあまり考えません。むしろ、予測できたかできないかということに重点をおいて考えるようです。ネグレクト。予測できたのに予防しなかったのが罪だと言っているわけです。今回の事故、クルマは走る凶器だと改めて認識せざるを得ません。

ちなみにアメリカでは、交通事故に運転者の損害賠償責任など、民事罰を科しますが、それでも刑事罰を科される「過失」事犯は、例えば次の例などです:

炎天下にクルマの中に幼児を放置して死亡したという例、にしき蛇を家で飼っていて、赤ちゃんの部屋のドアを開けっぱなしでいて食べられちゃったなど、重過失の刑事罰に問われます。

今回、右折車の運転者は、先行車にすぐ続いて走行し、衝突するまで直進車を意識しなかったといっています。

2歳児2人の死亡というやりきれない事故。

クルマは走る凶器です・・・。自動運転がこれを救えるか?

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