標記ハイ・ロービーム全メーカー全車種標準装備運動を推進したいと考えております。この運動を一緒に推進していただいている同志、札幌の前田敏章さまからメールをいただきました。前田さまは、夜間後ろから来たクルマにはねられて娘さんを亡くされるという過酷な体験をなさった方です。加害車両の運転者は、ロービームで走行していたそうです。時速60kmで走行していればいわずもがな、1秒間に約16.7m進みます。ロービームでの照射範囲は44.4mです。一方、ハイビームでは約100mの照射範囲があります。もしこの加害車両がハイビームにしていたら雨の中赤い傘をさして路肩を歩いていた娘を視認できていただろうというのが前田さまのご意見です。前田さまは交通事故被害者の会を代表されて講演をされています。
どうぞ前田さまの魂の叫びをお聞きください(転載許可済)。
画像出典:Wikipedia
自動ハイビーム機能搭載車も増えてきましたが、問題はすでに販売された車です。装着したくても車両コンピュータとの連携が必要だったり、大幅な改造が必要で装着できないケースがほとんどです。自分の車も1年後のマイナーチェンジで装着車が設定されたのですが、部品を購入しただけでは不可能でした。
現在の自動ハイビーム機能はGentexのSmartBeamと言うカメラ付きルームミラーで行っているようなので、このミラーを使用してハイビームのリレーを駆動するような装置を開発すればほとんどの車両に装着できると思います。しかし、Gentexによると、このミラーは自動車メーカーにしか販売しておらず、インターフェースの公開もされていないとのことでした。警察も自動車メーカーも本当に夜間の事故を減らしたいのであれば、すでに販売された車に対しても取り付けできるよう、こうした装置に開発・普及に努めるべきだと思います。踏み間違い事故防止のため、誤発進防止装置はすでに数社から発売されているのに、自動ハイビーム装置は未だに開発も販売もされていないのが不思議です。
新井さま
返信遅くなりました。新井さまの仰る通りです。現在の状況では、誰もやらなければ自分でやるしかありません。文中にある踏み間違い防止のための誤発進防止装置は、何の役にもたちません。踏み間違い事故の約96%は走行中に発生しているからです。もし、さらにご意見があれば、3ichiro@jcom.zaq.ne.jp にメールをいただけるようお願いいたします。