シンプルに行きます。
ひとは緊急時に『ペダル踏み間違い』はしません。緊急時であればあるほどブレーキを踏まなければならないと強く思うために、余計ペダルの踏み間違いをしません。また、意識的に考える時間がなく体が反射的に動いたときも同様に、脳が一瞬で正しい体の反射、反応を引き出しますので踏み間違いは起こりません。
この事故は何気ない時に起こります。わたしはこの現象を『ペダル踏み換え忘れ』事象と考えています。
だから踏み間違い(踏み換え忘れ)事故の実車実験はできないのです。実験の場合、ひとは必ず『ブレーキを正しく踏もうとして最初から構えています』。そのため実験で踏み換え忘れを再現することは難しいと考えられます。
何回もここにUPしていますが、ペダル踏み換え忘れによる事故は、AT車天国であるアメリカでも頻発しています。下に示す『ペダル踏み換え忘れ事故前走行状態』の2,408件にわたるデータは、アメリカのノースカロライナ州警察の2000年から2009年の統計データです。如何に何気ない走行状態から発生しているか如実にお分かりいただけると思います。
事故前の運転状況 件数 割合(%)
前 進 929 39%
駐 車 時 600 25%
後進(他の操作に優先) 254 11%
右折時(左ハンドル車) 119 5%
減速または停止 116 5%
左折時(左ハンドル車) 113 5%
駐車枠からの出発時 75 3%
路肩からの出発時 49 2%
走行レーンでの停止 27 1%
走行レーンから駐車へ 19 1%
道路上の障害物回避時 15 1%
Uターン時 15 1%
レーン変更または合流 12 0%
追い越し時 3 0%
走行レーンからの出発 3 0%
その他 59 2%
総計 2,408 100%
DATA出典:アメリカ合衆国ノースカロライナ州警察データベース(2000-2009)より
画像出典:Wikipedia
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