山崎豊子「沈まぬ太陽」は「左傾」小説?

12 5月 2018

日本航空123便御巣鷹山事故と日航社員を描いた山崎豊子氏作「沈まぬ太陽」は、事実を捻じ曲げて書いたとんでもない小説だった!

実は、山崎豊子さん御巣鷹山事故を取材に航空事故調査委員会(現運輸安全委員会航空部局)を訪れています。そのときわたしは航空事故調査官だったので、航空事故調査委員会事務局長の部屋に入っていく山崎豊子さんの後姿を見ました。

このひとは小説の題材として日航123便事故を取り上げましたが、その書き方は新聞報道以上のものではなく、むしろ主人公「恩地元(おんちはじめ)」がどのように遺族に向き合ったかということにスポットをあてたものでした。それが悪いといっている訳ではなく、日航という会社を一方的に悪ものにして書いていることが問題でした。

以下一部元産経新聞記者高山正之氏の「アメリカと中国は偉そうに嘘をつく」(徳間書房)より抜粋:

 

主人公恩地元のモデルは小倉寛太郎(おぐらひろたろう)氏(1930~2003)台湾台北生まれ、東京大学法学部卒でした。映画では渡辺謙が恩地元=小倉寛太郎を演じています。

小倉氏は東大在学中から左傾化(バリバリの共産党活動家)が激しく、三越デパートに先鋭的な労働組合を作り、卒業後は《活動歴を隠して》日本航空に就職し、労働組合委員長に就任しました。

そして、パイロットやキャビンアテンダントの待遇改善(給料6倍、ハイヤーでの送迎、2日間の生理休暇及びストッキングの無償供与)を主張し銀座でCAにデモ行進をやらせました。小倉氏は三越を潰しかかったようにうぶな日航を壊しにかかっていました。共産主義を全うするため。

みなさん共産主義分子はまだまだたくさんいます。高学歴で弁護士などの資格をもっていたりします。こんな人を会社に入社させたりしたら大変です。立憲民〇党の党首さんも革マル派ですから~。国会議員ですよ~。

その後はストライキを連続で行ったため欠航が相次ぎ、日航は赤字に転落しました。そして極め付けは、日本という国を背負って立つナショナルフラッグキャリアー日本航空が天皇フライトのとき、なんとストを打ったのです! スト破りをするような気骨のあるパイロット/CAが欲しかったですね!

画像出典:Wikipedia 小倉寛太郎氏

このときは全日空が天皇フライトを行いましたが、これらの労使交渉の矢面に立ったのがわれらが松尾静磨(まつおしずま 1903~1972)日航会長でした。「沈まぬ太陽」では全然それらしくない石坂浩二演ずる、運輸省天下り会長「桧山会長」として登場しますが、故松尾静磨翁は、GHQ(大東亜戦争進駐軍)占領下で日本人による日本人のための日本人のエアラインを勝ち取った人です。九州帝国大学機械工学科卒、運輸省航空庁長官をされるなどわたしの大先輩です! 立派な人です!

松尾静磨氏:

運輸省航空庁長官および元日本航空社長・会長。佐賀県杵島郡若木村(後の武雄市)出身。連合国軍最高司令官総司令部によって航空事業が壊滅的な打撃を受けた中、民間航空の再建に取り組んだことから戦後日本航空業界の父と言われる。(以上Wikipedia)

画像出典:Wikipedia

さて、幾度目かの日航労使交渉のとき松尾会長の娘が白血病で危篤状態になったと連絡があり、交渉中断のムードになった際、小倉氏は、交渉を有利に進めようと「この機につけこめ」と仲間の組合員にささやきました。松尾会長はとうとう娘の死に際に間に合いませんでした。

この事件をきっかけに小倉氏の残忍な本性を見たスチュワーデスは泣きました。小倉氏は日航内で居場所を失い、自ら海外勤務を申し出たのです。

山崎豊子は、この事件を嘘でくるんで小倉氏=恩地を悪日航と戦うヒーローに書いたのです! とんでもないひとです。

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西山事件(国家機密漏えい事件)を憶えておられますか? 佐藤栄作もと総理大臣の沖縄返還密約を毎日新聞の西山太吉記者が外務省の既婚女性職員(裁判で名前が既にでているので、蓮見喜久子さん)を色仕掛け(酔わせて)で篭絡し入手した沖縄返還に関する秘密情報を自らが奉職する毎日新聞(赤新聞)では機密をスクープしにくかったので、社会党の国会議員横路孝弘(よこみちたかひろ)に渡したとする事件です。それはどんなものかというと:

沖縄の「核抜き・本土並み」返還が叫ばれる中で、沖縄返還協定の調印式は本土復帰の前年の1971年6月17日に行われた。当日は東京の首相官邸とワシントンの米国務省が衛星放送で結ばれ、愛知揆一外務大臣とウイリアム・P・ロジャーズ国務長官が協定に署名をした。その前の1969年11月、佐藤栄作首相とニクソン大統領の両首脳の間で両3年内に返還の原則合意が出来ていた。

しかし、米側は返還にあたって日本に一切の補償費支払いを認めない立場を取り、土地の原状回復補償費(米軍占有地を元の田畑などに戻すための費用)をめぐって日本側と対立した。そこで、表向きは米が費用400万ドル(当時約12億円)を支払う形をとり、実際はそれを日本が肩代わりすることとし、米の施設を日本が買い取る費用3億1600ドルに上乗せし、3億2000万ドル支払う「密約」を結んだ。協定の第4条第三項には「米国が土地所有者に自発的に支払う」と定めている。

この西山太吉記者、男の風上にも置けない汚いやつではありませんか。女と寝て情報を入手したのはまだしも何故情報元をばらしたのか!?

画像出典:Wikipedia 西山太吉もと毎日新聞記者。この顔でねぇ?

山崎豊子氏はこの事件をまたまた西山太吉をヒーローに仕立て上げ「運命の人」で「権力と戦う新聞記者」と書きました。

世の中、物事には裏があるのですね。

 

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