従来型のペダル配置による左足ブレーキの功罪

30 9月 2016

2016年9月29日は所用があってトピックスのアップができませんでした。

本日9月30日は従来型ペダル配置による左足ブレーキについて論じているWEB SITE《左足ブレーキは是か非か》を見つけましたのでご紹介方々、内容についてご紹介いたします。
勿論、従来型のペダル配置であることでの左足ブレーキの是非について論じておられます。

また、動画が見られるようになっていますが、わたしの恩師である九州大学名誉教授松永勝也先生がなさったペダル踏み間違い実験の様子(NHKクローズアップ現代)が収められていて興味深かったです。

わたしは、従来型のペダル配置による左足ブレーキ操作には反対の立場です。
その理由は、現在のペダル配置はMT車のクラッチペダルを取り除いただけの構造であり、右足でブレーキを操作するようになっているため左足でブレーキ操作を行おうとすると、体幹がどうしても右寄りとなって体が右を向いてしまう傾向があります。そのため、シートベルトが正しい位置で締められないなどの弊害が起こることがあります。
また、体が傾いた状態で衝撃を受けると、エアバッグにうまく受け止めてもらえないことも発生します。すなわちエアバッグから体が外れてしまうということが起こり得ます。

国産乗用車のブレーキペダルは100%上からの吊り下げ式ペダルとなっており、運転中左足を乗せておくと必ず半ブレーキ状態になってストップランプ点灯状態になります。
また、ブレーキから左足を離していると、アクセルペダルからブレーキペダルを踏み換えなければならないときと同様の空走距離が発生します。

大野式ブレーキシステムは、下記の反対意見については、解消できるようになっていますが、緊急時ブレーキのときには、アクセルも同時に踏みこんでしまうということに関しては、実験結果がないので、なんとも言えないと思います。
ただし、ブレーキペダルを左足操作用に移設した大野式左足ブレーキでは、ゴーカートやF1のブレーキペダル配置と同じであり、この件が発生したことはないか、あっても、運転者が容易に修正できるため2016年現在までに事故の報告はないと思います。
2016年内には、大野式左足ブレーキを実車に装着しますので、実験で確かめることができると思います。
『微妙な加減が難しい』というよう項目については、『慣れ』が解決する事象であると思います。

左足ブレーキに「反対」の意見

先ず、《反対意見》は:

微妙な加減が難しい
ブレーキの微妙な感覚が左足では難しい。
MT車に乗りかえた時に危ない。
オートマチック車で左足ブレーキを踏む癖を付けると、マニュアル車を運転しているとき、パニック時にブレーキではなく、クラッチを踏んでしまう恐れがあります。
ストップランプがつきっぱなしになる
知らず知らずのうちに左足でブレーキペダルをわずかに踏みながら走ることがあり、ストップランプがつ きっぱなしになる
上体が安定しない
左足をフットレストに固定して置かなければブレーキの際に上体が前に持って行かれる。
オートマチック車を運転している際には左足はフットレストに置いて、姿勢を安定させるべきではないか。その為にフットレストは存在する。
ペダルの位置
ペダルの位置を考えるとどう考えても右で踏むほうが自然。
構造上、左足でブレーキを踏むことは無理な体勢を強いられ、フットレストやシートによる身体のホールドを低減し、事故の際には予期せぬ方向に運動エネルギーがかかる恐れが生じる。
アクセルも同時に踏み込んでしまう。
左足ブレーキを踏む癖のある人に急ブレーキを踏ませる訓練をさせると、多くの人はアクセルも同時に踏み込んでしまう。
  • 教習過程の中で急ブレーキについての実習があったときのことです。ある決められた地点を30km以上で通過した後、前方の信号が赤に変わった瞬間ブレーキを踏み何メートルで止まれるかというものでした。
    やってみて感じたのは、急ブレーキを踏む時は足だけでなく、全体重をブレーキに乗せて踏まないと十分に止まりきれないのです。
    ですから、右足はブレーキを踏み、左足はフットレストの所に足を置いて、両足に全体重を乗せるような感じで車を止めようとするのです。
    ではこの場合、もし左足でブレーキを踏み、右足をアクセルの位置に置いておいたらどうなるでしょう?
  • 私の車はサイドブレーキ(パーキングブレーキ)が足踏み式のため、左足でブレーキペダルを踏んでしまうと、信号待ちなどで停止した時に、サイドブレーキを引く足が足りなくなってしまいます。
  • 日本の車(日本に輸入される車も)は、基本的にペダル配置が左足でブレーキを踏むような構造になっていません。左足でのブレーキはこの自動車構造が改善されなければ危ないと思います。
  • 事故回避時に人は恐怖から両足を突っ張る傾向がありアクセルとブレーキに足を構えていると両方を踏んでしまい車は止まらない事になりかねません。右足で操作していればとっさのときも踏み替える操作があり、アクセルを踏んでしまうリスクを軽減できます。

左足ブレーキに「賛成」の意見

そして《賛成意見》は:

運転が楽である
右足はアクセル専用、左足はブレーキ専用と役割を使い分けることで、運転が楽になる。
空走距離が短くなる
アクセルペダルからブレーキペダルに移すタイムラグをなくせるため、制動距離のうち、空走距離がなくなり、35km/hで走行時には、おおよそ3mほど制動距離が短くなるようです。
走行安定性が増す
車輪にエンジンからのトルクをかけたまま、制動することによって、雨や雪のようなグリップの悪い路面、とくにカーブでは安定性が増すようです。
踏み間違えは起こらない。
右足はアクセル、左足はブレーキと仕事を分けてやれば踏み間違えは起こらない。
微妙な操作が可能
砂利や段差がある路面での駐車。路面抵抗が大きくて、ブレーキを離しただけでは車が動かない時、アクセルを少し踏んだら急に動き出して、右足をブレーキに踏み替える間もなく車体をどこかにぶつけてしまうおそれがあります。右足でアクセルを少し踏みながら、左足で踏んだブレーキで車の動きをコントロールすれば、車を1センチ刻みで動かすことも容易です。
コーナーがスムーズ
コーナーへの進入から立ち上がりが極めてスムーズ
バックが楽
車庫入れなどバックで右後ろを見ながらでも運転しやすい

以上:http://ski.yukishigure.com/left_brake/#sankoh 左足ブレーキは是か非か より転載

というようなご意見でした。

 

NHK クローズアップ現代より

 

動画出典: youtube

 

動画出典: youtube

 

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