15歳事故死 81歳男に実刑 さいたま地裁 母「判決、高齢者に影響」

17 12月 2016

さいたま市浦和区で2015年12月、女子高生が車にはねられ死亡した事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死)罪に問われた運転者(81)の判決公判が16日、さいたま地裁で開かれ、担当裁判官は禁錮1年6月(求刑同2年6月)の実刑判決を言い渡しました。

判決によると、2015年12月23日午後2時35分ごろ、車を運転した際に周囲を確認する注意義務を怠り、車道脇を歩いていた女子高生をはねて、その後道路脇の壁との間に挟み圧死させたとしています。運転者は警察に逮捕された際、「ブレーキとアクセルを踏み間違えた」と供述していました。女子高生の母(47)は判決後に会見し、「この実刑判決は、高齢者がハンドルを握る手に大きな影響を与えると思う。娘が戻ってくることはなくても、報われない死ではなかった」と語りました。(以上記事出典:産経新聞 2016年12/17(土) 7:55配信)

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画像出典:Wikipedia 被害者の女子高校生が持っていた iPad 押しつぶされています。被害者を柱に押し付けてもなおアクセルを踏み続けていたとのことです。極悪非道に聞こえますが、これが『ペダル踏み間違い事故』の特徴です。女子高生の母は、被害者の救助もせず、運転席に座り続けていたといっていますが、運転者男性(81)は本当に茫然自失であったと思います。というより人間の生理的反射行動です。

この記事を見ていつも感じることは、『やりきれなさ』です。15歳の娘を交通事故で突然喪った母親の悲しみ、81歳で1年6か月の実刑判決を受け、交通刑務所にいかなければならないおじいさんの気持ち。また、このお母さんがいっていることは、高齢者はハンドルを握ってはいけないといっているのと同じです。都市部は公共交通が発達しているのでいいですが、地方では、老老介護でどうしてもクルマがないと病院にも行けないという人が多いのです。『やりきれなさ』を感じます。

ペダル踏み間違い事故が高齢者問題とすり替えられています。

度々申し上げているように、『ペダル踏み間違い事故』は、高齢者の事故発生割合が高いものの、全年齢層に発生しており、また、警察庁発表によれば2015年には、24歳以下の若年層の事故発生率が75歳以上の高齢者層を上回りました。『ペダル踏み間違い事故』は、高齢者と関連はありません。

 

コメント

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