軍用車両のあれこれー戦車の変速ギアについて

22 1月 2020

みなさん、戦車の変速ギアってどうなっているのか興味がありませんか? つまり、道なき道を走る戦車の変速ギアってもしマニュアルだったら、操縦するのが大変でしょうね~。

つまり、自動車で言えば、大抵きれいに舗装された道を走行するために、手動変速ギアでも大丈夫な訳です。でもそれが荒れ地を走行する場合には、とても運転が難しくなるでしょう。というのは止まればクラッチを切らないとエンジンが停止してしまいます。何かに乗り上げて、その度にクラッチを切ってギアを入れ替えたりするのはかなり至難の業でしょう。

戦車においては尚更です。ましてや、戦場で戦闘中にエンジンが停止したら死活問題になります。だからこその自動変速ギアなんですねっ。

日本が誇る戦車の比較表を掲載します:

 

10式戦車と90式戦車・74式戦車・61式戦車の主要スペック比較

4世代戦車スペック比較
10式 90式 74式 61式
全長 9.42m 9.80m 9.41m 8.19m
全幅 3.24m 3.40m 3.18m 2.95m
全高 2.3m 2.3m 2.25m 2.49m
重量 約44t 約50t 約38t 約35t
主砲 44口径120mm滑腔砲
※90式戦車より高威力
44口径120mm滑腔砲 51口径105mmライフル砲 51口径90mmライフル砲
装甲 複合装甲(正面要部) 複合装甲(正面要部) 鋳造鋼(砲塔)圧延防弾鋼(車体) 鋳造鋼(砲塔)圧延防弾鋼(車体)
エンジン 水冷4サイクルV型8気筒ディーゼル 水冷2サイクルV型10気筒ディーゼル 空冷2サイクルV型10気筒ディーゼル 空冷4サイクルV型12気筒ディーゼル
最大出力 1.200ps/2.300rpm 1.500ps/2.400rpm 720ps/2.200rpm 570ps/2.100rpm
最高速度 70km/h 70km/h 53km/h 45km/h
懸架方式 油気圧式(能動型) トーションバー油気圧ハイブリット式 油気圧式 トーションバー式
乗員数 3名 3名 4名 4名
装填方式 自動 自動 手動 手動
C4I(シー・フォー・アイ) × ×

 

画像出典:Wikipedia 画像最下段:自衛隊最初の戦車61式 最上段左:74式、最上段右:10式(ヒトマルシキ)、中段:90式

戦車を国産で作れるとは凄いことです。61式は、昭和36年(1961年)に正式採用されましたが、トルクコンバーター(流体継手)を使った自動変速機です!

次はあの有名なハンヴィーです。

ハンヴィー(HMMWV: High Mobility Multipurpose Wheeled Vehicle=高機動多用途装輪車両, Humvee)は、M998四輪駆動軽汎用車とその派生型で、1985年からM151ケネディジープ)の更新用車両としてアメリカ軍に配備が始まった軍用車両に対する総称。先代の「ジープ」同様、特定の一車種を指すものではない。AMゼネラルで生産されている(以上Wikipediaより)。

画像出典:wikipedia

ケネディジープ

M151(Military Utility Tactical Truck:MUTT, マット)は、フォード・モーター社がアメリカ陸軍および海兵隊向けに開発した1/4トン積の軍用車両である。第二次世界大戦におけるMB/GPWや、戦後M38/M38A1などの、いわゆるジープの後継となる小型汎用車両で、ケネディジープ」という非公式な愛称を持つ。

エンジンは、オーソドックスな縦置き水冷直列4気筒OHVのフォード製ガソリンエンジンで、ボア×ストローク 98.3×76.2mm排気量2,319ccから、最高出力71馬力(52kW)/4,000rpm、最大トルク17.6kg・m(173Nm)/1,800rpmを発揮する。

トランスミッションは、前進4速、後退1速のMT、駆動方式は2速の副変速機付きトランスファーを介して後輪駆動四輪駆動を切り替えるパートタイム4WDである。

ケネディジープはMT(手動変速機)だったんですね。

技術の進歩は、やはり軍事技術から来るのですね。

いま(2020年1月)、日本における新造乗用車の98%は、AT車です。そしてそのAT車が「ペダル踏み間違い事故」の原因となっています。

 

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