今日は2016年9月11日なのに速報も何もないもんですが、遠くフランスのお話しなのでご容赦ください。我が日本でもフランスルノーが株式の51%を握る日産自動車が販売しているニッサンリーフや日産に吸収されてしまった三菱自動車のアイミーブという純粋(ハイブリッドではないという意味)EV自動車ありますが、ニッサンリーフも三菱アイミーブもテスラと同様のリチウムイオン電池を使用しています。ただし、スマホやパソコンでは多くの出火事故が発生しました。しかし、リーフもアイミーブも今のところ電池からの出火は報告されていません。テスラの事故を見て、わたしがすぐに思い起こしたのは、同じリチウムイオン電池を装備するボーイングB787のバッテリー出火事件(2013年頃)です。B787は多くの出火事故を起こし、運航停止事件にまで発展しました。型式証明を取得した飛行機が運航停止になるというのはよくよくのことで、貨物室ドアに問題があり、数々の墜落事故を起こしたマクダネルダグラスDC10以来のことでした。最近では、ANAのB787ロールスロイスエンジン50機分全取り換え事件が発生しています(2016年9月現在交換作業進行中)。ま、それはともかく、テスラ炎上事故の概要は次の通りです。:フランスでテスト走行をしていたテスラ「モデルS」が炎上しました。このテスラSは、テスト走行中に”充電の問題発生”というメッセージが表示されたため、ドライバーはクルマを停止させ、乗っていた3人は無事に避難できたそうです。乗員4人が脱出してから約5分で全焼したとのことです。テスラでは、『ガソリンエンジン車が全米でこのような世間の注目を浴びる事故が起きた際に、我々が常に明確にする必要があるのは、ガソリン車が炎上することは珍しくはないということだろう(米国では同様の事故が1時間に17件発生し、1年間で平均200人以上が命を落としている)』という声明を発表しましたが、ガソリンエンジン車が発火するのは、大抵交通事故などで破損したガソリンタンクから漏れたガソリンが気化して火花などで発火するものです。気化ガソリンは、大気中で空気より重いために車体付近に滞留して長く燃える傾向があります。因みに水素の場合は、拡散性が大きいので滞留(水素着火の条件は濃度4%~75%)しないため、発火・爆発することはありません。またガソリン車が、ガソリンタンクから漏れがあった場合を除き、普通に走行していて発火した例はないと思います。今回のように、テスラが普通に走行していて『充電不具合』の警告灯点灯のあと突然発火したこととは違います。だからこのようなテスラの声明は、はっきりいってゴマカシしです。消費者をバカにしています。
燃えるテスラS3 写真出典:Autoblog 日本版 2016年8月18日 07時00分(2016年8月19日 07時05分 更新)
高松空港に緊急着陸したANAB787型機 (出展:Wikipedia)
ニッサンリーフ 写真出典:日産自動車
三菱アイミーブ 写真出典:三菱自動車
ピンバック: 2016年9月15日テスラ青山にモデルS(P90D)の試乗に行ってきました | ペダル踏み間違い事故防止 手動スロットル