ＡＨＢ自動ハイ・ロービーム切り替え装置（追報）

２日ぶりですいません。わたしは交通事故で肉親を亡くされたご遺族がたくさん入会されている『クルマ社会を問い直す会』というＮＰＯ法人の会員ですが、２０１６年９月２１日に警察庁が発表した２０１５年『夜間横断中の歩行者をはねた交通事故の９６％は、ロービームだった』というデータに対してこの会の人たちが、クルマがハイビーム状態で走れば、『対向の歩行者や自転車が眩しくて困るからハイビーム走行反対』という同会のメーリングポストへの意見が多数寄せられました。わたしは、単眼カメラとソフトウェアを組み合わせた『自動ハイ・ロービーム切り替え装置』があって非常に便利ですという投稿（トピックス欄では２０１６年９月２１日付け『夜間横断中の歩行者をはねた事故の９６％はロービーム警察庁発表』を参照）をしましたところ、だから何だハイビーム走行をしないでロービームでやれ、その代わり夜間は全国的に一般道路では時速３０ｋｍに規制すればよいではないかとの反対意見が寄せられ、悲しい気分でおりました。これらのご意見は実際的ではありません。北海道のような直線国道で夜間時速３０ｋｍでロービームで走れというのですか？そんな時、同会のメンバーで１７歳の娘さんを雨中夜間、後ろから来た自動車にはねられて亡くされた札幌在住の前田さんから以下のメールをいただきました。前田さんは、この装置があれば、運転手が早期に歩行者に気づき、娘は死ななくて済んだかもしれないと話されていました・・・・・。

大野さま

問い直す会で論議されているハイビームの件、貴重な意見を出していただき心よ

り感謝しています。

私の娘は歩行中後ろから来た前方不注視の運転者によってはねられ、その全てを

奪われました。

暗い雨の道路ですが、娘は赤い傘をさしていたのです。運転者がハイビームであ

れば、気づいて助かったかもしれない、そのことがずっと問題意識にありました

ので、今回の警察庁の方針には、、やっと気づいてくれたと心底から嬉しかった

のです。

ですので、メーリング上でこれに反対する意見が述べられたとき、私は愕然とし

ました。しかし、そのことを（名前を出して）問い直す会のメーリングで述べる

ことはできません。（長谷さんとのこれまでのおつきあいもあります）

悶々としているときに、大野さんが的確な意見を出して下さり、本当に助かりま

した。

そういう（私のように、声を出せない）被害遺族もいるということを知っていた

だき、この件、今後も確信を持って意見提言して下さい。よろしくお願いします。

大野さんが書いてくれたことで、私はほっとしましたので、その感謝の気持ちを

伝えたくメールを致しました。

特に、ロー・ハイを自動で切り替えるクルマ、これは本当に素晴らしい機能だと

思います。

前田敏章

下のURLは、前田さんのHP『交通死「遺された親の叫び」です。

http://www.ne.jp/asahi/remember/chihiro/

このメールを読んだとき、わたしは涙をこらえることができませんでした。１７歳の娘さんを奪われた父親の悲しみ、くだらないことで反対表明をする人たち、わたしは、このメールをいただいて心の底から嬉しかったです。解ってくれるひともいる！と思いました。いまわたしは、この装置を全メーカー全車種に標準装備するような全国運動を展開したいと思っています。それで１件でも同種の交通事故が減れば万々歳です。なお、同装置は、多分どのメーカーでもカメラとソフトウェアの組み合わせで実現できるものであり、コスト的には高価ではないものです。なお、この装置はトヨタミライのような高級車にしか装備されないものと自分勝手に思いこんでいましたが、本日２０１６年１０月５日神奈川トヨタ横須賀店に所用で訪問した際、下記名刺の藤崎さんに御聞きしましたところ、トヨタの以下の車種でＡＨＢが装備されていることがわかりました。なお、ＡＨＢにも２種類あってハイビーム・ロービームを単純に切り替えるタイプと遮光タイプ（下記画像を参照）とあってトヨタでは、クラウン及びクラウンマジェスタに、レクサスでは全車種に搭載されています。ハイ・ローを単純に切り替えるタイプでは、プリウス、プリウスα、シェンタ、エスクアィア、アリオン、ポルテ、エスティマ、エスティマＨＶなどに搭載されています。