CVTという名の自動変速機

03 9月 2016

自動変速機は、言わずもがなですが、遊星歯車と流体継手(フルード・カップリング)を組み合わせて自動的に変速する装置でクラッチを無くすことに成功しました。1939年、ゼネラルモーターズ(GM)がオールズモビル1940年型にオプション装備として発売した「ハイドラマチック」が、実用水準に達したATの始まりと考えられています(以上出典:Wikipedia)。そしてその後、流体継手からトルク増幅作用があるトルクコンバーターへと発展しました。一方この方式は、特許権でがんじがらめになっていましたので、ホンダ技研工業などはエンジンからトランスミッションへの動力伝達に湿式多板クラッチを用いる方式を採用しました。ホンダは「ホンダマルチマチック」として油圧で動作する湿式多板クラッチを無段変速機と組み合わせ、1995年式シビックから順次搭載しました(出典:Wikipedia)。さて、CVTの話です。Contineously (change?) Variable Transmissionの頭文字でCVT。CVTは自動変速機です。すなわちAutomatic Transmission、自動変速機です。CVTはベルト式CVTとチェーン式CVT、トロイダルCVTの3種類に大別できます。ベルト式CVTは比較的低トルクのエンジンで軽量車に、チェーン式CVTとトロイダルCVTは高トルクのエンジン又はハイブリッドの重量車に用いられました。トヨタのフラッグシップであるレクサスLS600hL、V型8気筒DOHC5リッターエンジン、394馬力には常時嚙合わせ式のトルコンATが搭載されています。私が乗っているエスティマ アエラス4気筒2.4リッターは、 やはりCVTを搭載していますが、マニュアルミッションモードが設定されていてあたかもギアがあるような素振りです。しかし、これはコンピューターが制御している所謂ファン ツゥ ドライブの『味付け』だそうです。通常のトルコンATには、キックダウンという機能が付いていますが、エスティマでもその味付けをしています。具体的にはプライマリープーリーとセコンダリープーリーの油路切り替えでそれを行っているそうです。トルコンATは走行中、ギアの自動変速を車体へのショックで感じ取ることができますがCVTではギアの変速がないので非常に滑らかな走行感覚です。ペダル踏み間違い事故防止運動の同志である川口の南さんの発明品であるStopペダルは、アクセルペダルをある程度踏みこむとブレーキに変わるシステムです。そこではこのキックダウンの開始場所と深くかかわってきます。あまり浅い位置にアクセル/ブレーキ変更点を持ってくると、キックダウン機構が働かなくなったりするので見極めが難しいのかもしれません。以下にWikipedia出典のCVT長所・短所を掲載します。

長所[編集]

  • 変速ショックがなく、スムーズに加減速できる。
  • 車速にかかわらずエンジンを効率の良い回転数と負荷領域で運転できる。高回転領域を多用する4速ATと比べ、低回転領域での高負荷運転が可能であり、燃費の向上が可能である。[出典 6][出典 7] また有段変速機に必要な減速時のブリッピングをなくすことで燃費が向上する。
  • 減速時を含む広い運転領域で燃料カットが可能である。この手法はモード燃費向上に有効で、多くのエンジン-CVT統合制御システムに取り入れられている。同様の理由からオルタネータでの回生が容易で、簡易なマイルドハイブリッドシステム[3]として応用されている。
  • 部品点数が少なく小型化に有利である。
  • 多彩な変速プロフィールが実現できる。運転者の操作や運転状況によってプロフィールを切り替え、たとえば6乃至7段の有段変速とすることで、エンジンの吹け上がりを感じられるスポーティーな演出、また低車速、低加速度運転時の低燃費運転を優先する設定など、一台の変速機に複数の性質をもたせることができる。国土交通省による10・15モード燃費JC08モード燃費の測定条件は低車速、低加速度が特徴であるが、これに特化したプロフィールによってエンジンを低回転、高負荷で運転することで優秀なモード燃費を実現できる。
  • ステップATと同等の定常時伝達効率を実現できる。1980年代以降、摩擦と潤滑について研究が進み、今日では定常状態の最高伝達効率は金属ベルト式バリエータで92%程度、トロイダルバリエータの試作品で97%まで改善されている[4]。2013年3月発表のNEDOプロジェクト広報資料では「現在CVTの伝達効率は、ようやく従来の遊星歯車タイプの自動変速機並みに達成したと言われています」[出典 8]とされている。

短所[編集]

  • ステップATと比べてコストが高い[出典 9]。ドライブプーリ接触面の高摩擦係数が必要で、鍛造、熱処理、加工、表面処理にコストを要する。
  • 摩擦係数の向上と摩擦損失の低下を両立することが難しい。
  • 変速動作中の効率が低い。変速比を連続可変する過程ではプーリーと金属ベルトに滑りを発生させてベルトをプーリーの円周方向に移動させる。このときの伝達効率は一般に60%程度に落ちる。 [出典 10]すなわち、自動車用途ではエンジン回転数を変化させることなく車速を加減速するような過渡状況において伝達効率が低下する。
  • ステップATと比較して変速比幅が狭く、最大で変速比幅7.0(Jatco CVT8[5])である。これはZF社のステップAT 9HP[6]の9.81と比較して狭い。一方でアイシン・エィ・ダブリュ社8速ステップAT(TL-80SN)の6.7を大きく上回る。変速比幅の狭さは高速走行時の燃費に不利に働くもののCVT8採用の日産アルティマ(日本名ティアナ)においては100km/h時1600rpmと低回転を実現している。開発が進んでいるメーカーにおいては副変速機能を付加して変速比幅8.7を実現するなどの一層の改良が進んでいる。(Jatco CVT7WR[7])。一方でアイシン・エィ・ダブリュ社中容量CVT(AWFCX18)では変速比6.26となっておりCVTの短所は製造メーカーによる違いが顕著である。
  • プーリーを押しつけるために必要な高い油圧を賄うオイルポンプが損失となる。特に高回転(高速走行)時に大きい[8]
  • 金属ベルトから特有のメカノイズが発生するため、遮音だけでなくベルトの「コマ」のサイズに微妙な変化をつけ、一定周波での連続音を発しにくくする改良が採られている。
  • 受容トルクが低く、トラック、バスなどの大型車には使えないため、乗用車を中心に採用されている。
  • 金属ベルト式はプーリ径が大きく、直列エンジン縦置き車に使用される縦長形状のケースに収めにくい。このためトロイダル式やチェーン式が使用されている。
  • 有段変速機(MTやステップATといった他のトランスミッション)とフィーリングが大きく異なる。
    • アクセルペダルを踏み込んでから加速が始まるまでのタイムラグが大きい[出典 11]。エンジン回転数が先行して上がり、車速の上昇が遅れるこの現象はモーターボート・エフェクトやCVTラグと呼ばれる。
    • 有段変速機はエンジン回転数(=エキゾーストサウンド)の変化と車速の変化には関係性がある。一方CVTは変速比を連続可変できるため、エンジン回転数を変化させることなく加減速することが可能である。これは燃費の改善に有効な制御であるが、運転者が車速の変化を感覚的に認識できないことに違和感を感じ、Rubber band feelingと称される。
    • スロットルの僅かな開度変化でプーリー径が変化することがあり、不快な前後衝動(不連続の加減速感 = スナッチ)が起こる。

CVTとAT

CVTとトルコンAT 出典:http://cacaca.jp/knowledge/8795/ クルマcacaca

automatic-transmission5

CVTの構造 出典:Wikipedia

c01_l

CVTプーリーの原理図 出典:Wikipedia

無題

MT vs トルコンAT vs CVT 出典:http://cacaca.jp/knowledge/8795/

(クルマの大辞典cacaca)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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