UBER(ウーバー)自動運転横転事故

29 5月 2018

UBERがテンペで起こしていたのは死亡事故だけではなかったのです。死亡事故が発生したのは2018年3月18日(日)21時58分頃です。一方、この横転事故が発生したのは2017年3月24日(現地時間)だそうですので、UBERは死亡事故を遡ること約1年前のことです。

以下EE Times Japan2017年03月29日 09時30分 公開)のニュースから:

浮上する幾つもの疑問:Uberの自動運転車がアリゾナ州で横転事故 (1/2)

         【Junko YoshidaEE Times]

Uberの自動運転車が横転

米国アリゾナ州において2017年3月24日(現地時間)、Uber Technologies(以下、Uber)の自動運転車が横転する事故が発生した。同社はこれを受け、同州テンペとペンシルベニア州ピッツバーグ、カリフォルニア州サンフランシスコで行っているパイロットプログラムにおいて、無人の自動運転車の使用を中断すると発表した。

報道によると、UberのSUVが街中の主要道路を走行していた時、前を走行していた一般車両が、左折する際に道を譲り損ね(大野註:意味不明ですぅ)、2台が衝突してUberの車が横転したという。

画像出典:EEニュース Wikipedia Fresco News

他のニュースソースによれば:

《Uberによると事故発生時、Uberのボルボは自動運転モードで走行しており、交通法規を遵守していたとのこと。そして、Uber側に優先権があったかかわらず一般車両が道を譲らず走行したために、互いの進路が交錯して接触、転倒に至ったとしています》

地元アリゾナ州テンペ(ピ?)ABCニュースから:

TEMPE, AZ – A self-driving Uber vehicle was involved in an accident in Tempe Friday night.

Police responded to the area of McClintock Drive and Apache Boulevard around 6:30 p.m. after receiving reports about an accident.

A car failed to yield to the autonomous SUV and hit it, authorities said. The self-driving SUV rolled onto its side as a result crash.

わかりました!UBER車と相手車がどちらがどちらの道(アパッチ・ブールバードとマックリントッシュ・ロード )を走行していたか解りませんが(多分UBER車がアパッチブールバード)、要するに相手車が突然UBER車の前に左側から左折してきて衝突したと思われます。

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(引き続きEEニュースから):

Uberの広報担当者は、EE Timesの取材に対し、「今回の事故原因について、引き続き調査を進めていく。事故に遭った車両の後部座席に誰も乗っていなかったことは確認できている」と述べている。

同社がこれまでに正式に発表している内容は、以下の通りである。

  • Uber車は衝突時に、自動運転モードで走行していた
  • 事故による負傷者はいない
  • Uber車の2人の操作担当者は、通常の自動運転パイロットプログラムの場合と同様に、前の座席に座っていた
  • 衝突時、Uber車には乗客は1人もいなかった(現在、ピッツバーグとテンペのパイロットプログラムでは、後部座席に人を乗せて試験を行っているという)
  • Uberは最近、サンフランシスコにおいて、カリフォルニア州車両管理局(DMV)から、2台のロボットカーを走行させるための許可を得た。この2台のロボットカーは現在のところ、“開発モード”でのみ走行しているため、客を乗せることはないという

テンペ警察の広報担当者であるJosie Montenegro氏は、Reuters(ロイター通信)の取材に対し、「今回の事故原因は、左に曲がろうとした一般車両が、Uber車に対して道を譲らなかったことにある。このため2台は衝突し、Uber車が横倒しになった」と述べている。

今のところ、これ以上の情報は得られていないが、Uber車には今回の事故の責任はないように思われる。 Vision Systems Intelligence(VSI)の設立者で主席アドバイザーを務めるPhil Magney氏は、「一見したところ、たまたま運転を誤った一般車両が、Uberのテスト車と衝突するという、不運な事故のようだ。Uberには明らかに落ち度はないが、完全な自動運転車を実現する上で、膨大な量のデータを収集する必要性が一段と高まることになる」と述べる。

浮上する幾つもの疑問

今回は、人間が運転する自動車によって引き起こされた事故として処理するのが理にかなっているようだ。ただし、これを自動運転車の推進者らが確約した安全性という観点から見た場合、「Uberの自動運転車は、衝突防止センサーを搭載しているにもかかわらず、注意散漫な人間のドライバーが運転する自動車に対して事故を防げなかった」ということが実証されてしまったのではないか。

疑問は幾つも浮かんでくる。

Magney氏は、「衝突した自動車は既に、違反走行車両として責任を問われていることから、テンペ警察は、これ以上調査する必要がないと考えられる」と述べている。

しかし同氏は、「両方の車両の速度については、検証する必要がある。今回の事故は、都会の大通りで発生しているため、どちらの自動車もそれほど速度を出していなかったはずだ。にもかかわらず、SUVが横倒しになるほどの激しい衝突だった」と指摘する。

下図の通り、Uberの自動運転車は7つのカメラを搭載し、360度のレーダー探知範囲を確保する。最上部に取り付けられたライダーは、周囲の環境を360度、3次元でスキャンすることが可能だ。

画像出典:Wikipedia /EEnews  /Fresco News

このUber車には、今回の事故を防止できるような安全装置は搭載されていなかったのだろうか。 Magney氏は、「通常であれば、搭載していると言うことができる。しかし、今回の事故のように、考え得るシナリオの数は無限にある。自動運転車の対応としては、完全に危険を回避するというよりは、軽減するという程度に限定されるだろう」と述べている。

同氏は、「(上図に示されている)全てのセンサーが作動し、カメラやライダー、レーダーを全部使って、他の自動車の位置や自らの軌跡を追跡することができる」と主張する。

また、「原則として、自動運転車システムは、可能な限り多くのシナリオに接する必要がある。しかし、今回の事故の状況からも分かるように、こうしたシナリオの中には、シミュレーションでしか実行できないものもある」と付け加えた。

さらにMagney氏は、「米運輸省道路交通安全局(NHTSA)が、HAV(Highly Automated Vehicles)に関するガイドラインの中で主張しているように、HAVには、予期せぬ事態への対処方法について説明する、OEDR(Object and Event Detection and Response:対象物体と事象の検出と対応)が不可欠だ」と指摘する。

また、Uber車が今回、衝突防止のために何らかの措置を講じたのかどうかという点もはっきりしていない。Magney氏は、「衝突が起こる可能性について、どの程度まで把握できたのかを確認する必要がある」と述べる。

さらに重要な疑問がある。 自動運転車が、事故を防止することが可能な運転方法を学習するためには、Uber車のように各種センサーを搭載することが、優れたソリューションとされるのだろうか。こうした方法により、事故を防ぐことができるのだろうか。また、既存のディープラーニング(深層学習)技術は、自動運転車に運転方法を教えることが可能な段階にあるのだろうか。

Mobileyeの共同創設者でありCTO(最高技術責任者)を務めるAmnon Shashua氏は、「人間のドライバーは、主に身振りによる合図で他の道路ユーザーとやりとりすることで、対処方法を前もって考える。つまり、道を譲ったり譲られたりする“要望”をハンドル操作やブレーキ、加速などを介して、他の自動車や歩行者に伝えているということだ。Mobileyeは、このような交渉の仕方を『運転方法』とみなし、自動運転車が、人間が運転する自動車と道路を共有する上で、学習しなければならないスキルの1つであると考えている」と、度々主張してきた。

Uber車が巻き込まれたとされる今回の衝突事故は、機械が他の道路ユーザーと交渉することに失敗した、典型例といえるのだろうか。それとも単に、人間のドライバーによる無謀な運転の結果として起こった事故なのだろうか。

疑問はまだある。横転したUberの自動運転車に乗っていた操作担当者は、運転を“引き継ぐ”ことに失敗したのだろうか。つまり、マニュアルの運転に切り替えることはできなかったのだろうか。

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なんか小難しいことばかり書いていますが、要するに乗車していた運転者が引き継ぐ間もなく衝突したということでしょう。

レベル2自動運転の実態がよく現れています。もしこのとき、もっと深く考えていたら死亡事故にはいたらなかったでしょう。

UBER自動運転車はグーグルから技術を盗んだり、あまり良い評判をききません。

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