新しいスカイライン

11 2月 2019

新しいスカイラインがでるようです。昭和50年の頃、自動車運転免許取り立てのわたしには憧れのクルマでした。まさに絵に描いた餅。6気筒エンジンに憧れました。

画像出典:Wikipedia

そのスカイラインが新しくなるそうです。あのカルロスゴーン事件で揉めているニッサンから。

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あなたは格好よくて非常に力強いスカイラインに乗りたくないだろうか──?実は、全く新しいエンジンを積み、コンセプトカー的な未来形デザインを持つ魅力的なスカイラインが来年登場する予定だ。この組み合わせで今までのスカイラインを覆す。いったい、どんなクルマなのか?

昨年1月、デトロイト・モーターショーで、日産の高級ブランドであるインフィニティからQインスピレーション・コンセプトが発表された。このスタイリッシュな高級セダンが、「日産の近未来的な電動化プラットフォームのベースとなる」とメーカー側はいい、次世代の電動化や自動運転をアピールした。

最近、カーメーカーが「電動化」という表現を使うときは、総合的に「次世代の電動化、自動運転、繋がる化」を搭載することを意味してる。そして、コンセプトというのは、通常、メーカーが提案する「夢」であって、そのままそっくり現実の車となって登場するわけではない。

それなら、このQコンセプトは現在の日産のクルマづくりにあまり意味がないじゃないか? と思われるかもしれない。

しかし、面白いことに、このコンセプトは次期スカイラインに妙に通ずる部分があった。というのは、その未来的な技術を支えるプラットフォームやボディが、実は今現在のガソリン・エンジンにも対応しているのだ。

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デトロイトに現れたQコンセプトは、電動化と言いながら、そのプラットフォームは、次期型のガソリン車にも対応し、フードに下に電気モーターではなく、インフィニティQX50に搭載されているのとほぼ同じ4気筒の可変圧縮比エンジン「VCターボ」を積んでいた。つまりガソリンターボだ。

ところが、スカイラインのファンが一番気になるエンジンは、400psを発生する3.0LのV6ツインターボを積むホットバージョンだ。同ユニットは、ピストンの上死点の位置をシームレスに変化させることで圧縮比を自在に変化させ、ターボ付きガソリンエンジンの爆発的な加速性と、ディーゼルやハイブリッドの特徴である燃費性と高い効率を両立するという。なるほど。

400psのスカイライン。初耳かもしれないが、実はアメリカではそんなハイパワーな車両がすでに販売されている。400psを発揮するインフィニティQ50レッドスポーツ400という4WDのセダンだ。でも、なぜかこれまで日本には上陸していなかった。しかし、国内の願望についに応える日が近づいてきている。

実際、次期V38型のスカイラインは2020年に登場するそうだが、日産は今まで日本国内のライナップにはなかった400psのエンジン仕様を生産する。つまり、このバージョンを出す時にこそ、日産が得意の技術力を見せつける「可変圧縮比エンジン」が主役となるわけだ。

それがどういうことかと言うと、電動化の時代に向けて進んでいると見えても、日産は可変圧縮比エンジンという技術によって、 ガソリン・エンジンを存続させようとしているのだ。そして、スポーツカーのファンが実際に乗りたがるスカイラインを作ろうとしていることが見えてくる!

しかも、Qコンセプトの格好よくて未来的な外観が、実は、次期スカイラインの心臓部であるガソリンターボを包むボディになるだろうと予想される。 コンセプトは、まるで名画「2001年、宇宙の旅」のセットにインスパイア(大野註:書いたのが外人だからといってもこれじゃ翻訳の意味があるの?)されたかのような、無駄を省いたクリーンなデザインだ。

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近未来的なQデザインには抵抗を感じる人もいるかもしれないが、デトロイトに集まったメディアの間ではかなりヒットしていた。そこまで先進的なデザインが、来年出る予定の400psスカイラインに採用されるわけではない。が、これはかなり魅力的な車両になるのではないか。

実際に Qコンセプトが店頭に並ぶ時には、デザインの激しいエッジの効いたスタイリングは当然、和らげられているけどね。室内のデザインもQコンセプトとは違って、これほど未来的ではなく、主張は抑えた仕上がりとなるだろう。

それでも、次期スカイラインは巨大なグリルやエアダム、低いクーペ的なルーフラインを持ち、ポルシェ・パナメーラやアウディA7、メルセデスCLSクラスをターゲットにすることになるはずだ。

今予想できることは、次期スカイラインがインフィニティの未来的なデザインをまといつつ、日産の現在のガソリン・エンジン技術を進化させて搭載するだろう、ということ。そして、いくら世界が電動化と言ってはいても、やはりまだガソリン・エンジンへの期待を無視することはできないということだ。

ファン待望の400psスカイラインの登場を、首を長くして待つことにしよう!

<国際モータージャーナリスト、ピーターライオンの連載>

モータージャーナリストという人種は、日本人でも外人でも何がいいたいかさっぱりわからね~。

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