「自動運転」考 その1

30 12月 2017

「自動運転」について最近、保険業界からの自動運転に対する対応が打ち出されたりしましたが、このたび自動運転中の外部からのハッキングによる交通事故補償についての政府見解が発表されました。以下:

自動運転、ハッキング事故は政府保障 盗難車と同じ扱いで調整

(産経新聞デジタル 2017.12.30 05:51配信)

政府が、運転にドライバーが関与しない完全自動運転車による交通事故の賠償責任について、外部からコンピューターシステムへの悪質なハッキングが事故原因の場合、「政府保障事業」として国の特別会計から被害者の損害を補填(ほてん)する方向で最終調整に入ったことが29日わかりました。自動運転システムが乗っ取られた状態での事故を盗難車による事故と同一にみなすことが主旨です。 現行の自動車損害賠償保障法(自賠法)では原則、車の所有者やドライバーらが責任主体となっています。しかし、盗難車や無保険車による事故などでは、所有者らが加入する自動車損害賠償責任(自賠責)保険から保険金は支払われず、被害者への損害補填金は政府保障事業として国土交通省の自動車安全特別会計から出され、加害者が分かった時点で支払額を請求します。完全自動運転車がハッキングされたケースも同じ扱いにするとのことです。完全自動運転車ではシステムの誤動作(大野註:誤作動)も事故原因になり得るため、政府が責任範囲についての議論を進めてきました。システム欠陥や誤動作が原因の事故では、ドライバーや所有者らを責任主体としつつ事故原因の調査体制を充実させ、保険会社がメーカーに対して賠償を求めやすくするなどの案が検討されています(*1参照)。

自動運転車による交通事故時の責任範囲については、年度内にも政府が取りまとめる自動運転の「制度整備大綱」に方向性が盛り込まれます。民間の損害保険会


社の商品設計にも反映される見通しです。

(*1)システム欠陥や誤動作が原因の事故では、ドライバーや所有者らを責任主体としつつ(大野註:意味不明です。システム欠陥や誤作動が原因での交通事故の責任をドライバーや所有者を責任主体としつつ??? 自動運転の程度にもよりますが、これでは論理矛盾です!)事故原因の調査体制を充実させ、保険会社がメーカーに対して賠償を求めやすくするなどの案が検討されています。

ちょっと解説すると、ここでいっている自動運転がレベル3としましょう。レベル3とは、自動運転中に機械側に不具合が発生したとすると、「人間が運転制御を取って代わらなければならない」ことになっています。この場合、人間が制御を取って代わる時間的余裕があるかどうかという議論を別にして考えると、

なるほど、「システム欠陥や誤作動が原因となって、その後人間が制御を取って代わってからの交通事故」については、確かに「その責任をドライバーや所有者を責任主体者」と考えてもよいと思います。だから自動運転といってもレベル3では、自動運転と呼ぶのはおこがましい世界です:

レベル4-完全自動運転においてはどうでしょうか?

完全自動運転を実現するためには大きな前提条件があります。それは、AI(人工頭脳)を搭載することです。

自動運転を制御するのは機械です。そのため必ず機械の不具合の発生、また、誤作動の可能性が必ずあります。要はそれが起こった時機械が対応できるのかということが全てです。

 

動画出典:Youtube ニッサン自動車

 

 

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