わたしの交通事故防止運動の仲間である、北海道在住の前田敏章さんと「夜間の視界不良による歩行者との衝突防止」のために「ハイ・ロービーム自動切り替え装置」の普及を願ってきました。
そして今、「アダプティブ・ハイビーム・コントロール・システム」という素晴らしい装置ができました。この装置は、カメラを使って先行車や対向車の光源を特定しその部分だけ遮光するという画期的なハイビームシステムです。どこのメーカーでもやっていますが、ここではマツダデミオ(大衆車)での装置を紹介します。
ALH(アダプティブLEDヘッドライト)
夜間でも昼間のように前方を見やすい状況で、誰もがストレスや不安を感じることなく、安全に車の運転を楽しめるように、ヘッドライトの理想像をめざしました。
ALHは、照射範囲を自動でコントロールできるグレアフリー(防眩)ハイビームと、低速走行時により広い範囲を照射するワイド配光ロービーム、高速走行時により遠くを照らすハイウェイモードを組み合わせることで夜間の視認性を高め、ドライバーの危険認知をサポートします。
グレアフリー(防眩)ハイビーム
ヘッドライトには、走行用前照灯とすれ違い灯の2種類があります。夜間走行時は、一般的にハイビームと呼ばれる走行用前照灯を使用するのが基本です。ALHのハイビームには、4ブロックに分かれたLEDを個別に点灯・消灯できる方式を採用。ハイビームでの走行を基本として、フロントガラスに設置したカメラで対向車のヘッドランプや先行車のテールランプなどを検知すると、その部分を含むブロックのLEDを消灯して照射範囲をコントロール。相手に眩しい思いをさせることなく、ハイビームの優れた視認性を確保できます。約40km/h以上での走行時に作動します。
ワイド配光ロービーム
約40km/h以下での走行時に、これまでのロービームでは光が届かなかった左右方向を、ヘッドライトの外側に備えたワイド配光ロービームで照らし出し、夜間の交差点などでの視認性を高めます。
画像出典:マツダ自動車
ハイウェイモード
約95km/h以上の高速走行時にヘッドランプの光軸を自動で上げ、より遠方の視認性を向上。標識や障害物などのより早い認知をサポートします。
画像出典:マツダ自動車
動画出典:Youtube マツダ
このような技術の発達が交通安全に直接つながることは本当に喜ばしいことです。先ほどのわたしの交通安全運動の同志である前田敏章氏の次の言葉を掲載させていただきます。
「私は、被害者の会(交通事故被害者の会前田敏章氏代表)の会報(53号)にローハイビーム自動切替のことを書けたことは、(その後の活動の)大きな支えになっています。それが、さらに進化し、普及が進んでいることは、大きな希望です。
被害者のストレスの大きな要因は社会不信にあるので、前向きの社会の変化を見ることは本当にほっとすることなのです。」
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