ストレス下では、人間は本能的になる

06 2月 2022

クルマを止めたい ➡ ブレーキを踏む 当たり前のことです。

この当たり前のことがある日、止る筈のクルマが加速し始めたらどうなりますか? あれっ? 変だなと思って、約80%(ホンダ自動車工業の社員論文中のシミュレーター実験による)の人がもう一度さらに強くペダルを踏みこみます。

クルマはさらに加速し始め、人は本能的に足を突っ張ります。防御本能です。足を突っ張った先にはアクセルペダルがあり、アクセルペダルは車体床まで踏みこまれます。

この時点で運転者の前頭前野脳は機能不全を起こし、何も考えることができません。そのため、クルマが暴走し始めたら、通常の脳であれば当然考えつく「エンジンのスイッチを切る」「ギアをニュートラルに入れる」等の処置ができなくなります。

ワタシにはこれがペダル踏み間違い事故の本質ではないかと思えます。ではなぜこんなことが起こるかといえば、アクセルペダルとブレーキペダルが隣接し、双方とも正反対の作用をするのに同じ「踏む」ということで作用するからだと思います。

これは設計上の欠陥であると思えます。しかし、この配置には意味がありました:

それは、AT車が日本に出てきたのは、1970年代です。その出始めの時代、例えば午前中MT車を運転して午後AT車を運転するような混合運転をする運転者が結構多かったのです。

わたしの知人に現在(2022年)でもMT車に乗っている人がいますが、この人が言うには、AT車に乗って左足ブレーキをしようとすると、無意識にクラッチを踏む要領でブレーキを踏んでしまう・・・。そのため、AT車は、右足でブレーキを操作する必要があるというのです。

いまや、踏み間違い事故はAT車に特有の大問題になっており、メーカーは、右足ブレーキの問題点を把握しながらも、何千万台と作ってしまったATしゃに対し、にっちもさっちも行かない状態になってしまいました。

かろうじてメーカーは、「急発進加速抑制装置」なるものを作り、販売しております。電子的に踏み間違いを制御して加速しないようにしておりますが、障害物の検知をソナーで実施しているため誤作動、誤認識あるい故障についての対策がダメです。また、自動装置の1種ですが運転者の操作をキャンセルする機構のため、時速30km以内での作動となります。勿論、時速30kmの時に作動すれば、車体は時速30kmの慣性を保ったまま、障害物に衝突します。

どうしたらいいんでしょうか?

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