トヨタの最高級車レクサスの暴走による死亡事故で、過失運転致死罪などで起訴された元東京地検特捜部長の石川達紘弁護士(81)に対する第4回公判が6月30日、東京地裁で開かれた。
国土交通省所管の独立行政法人で自動車事故などの技術的検証を担当した専門家が被告側証人として出廷。ドライブレコーダーなどの詳細なデータ解析をもとに「ブレーキシステムの不具合で車が勝手に発進、暴走した可能性がある」と証言した。「車に不具合はなく石川のアクセル踏み間違いが原因」としてきた検察側の主張が揺らいだ形で、検察側は、専門家による反論の意見書を提出すると表明した。
検察側の主張は揺らいでいません!
「ドライブレコーダーなどの詳細なデータ解析をもとに「ブレーキシステムの不具合で車が勝手に発進、暴走した可能性がある」」
といっていますが、ここには重大な事実誤認が含まれています! それは:
ブレーキシステムの不具合 ➡ クルマが勝手に発進
そうかもしれません。 しかし、どのような機能(オートブレーキホールド等)があるにせよ「ギア」をD(ドライブ)に入れたままクルマから降りようとした石川被告の「過失」について何も論じていません。ギアをドライブにいれたままクルマを離れるのは大きな過失です。
クルマが勝手に発進 ➡ 暴走した ✖
勝手に発進したとしても 「暴走」するには 運転者がアクセルを操作しなければなりません。すなわち、かってに発進したから暴走に至ることはありません!
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専門家の意見陳述:
「ブレーキの不具合で暴走」と指摘
出川は、石川側の依頼で、警視庁の「鑑定書」や車載のドライブレコーダーやEDR(イベント・データ・レコーダー、事故車に搭載されていた事故記録装置)のデータをもとに事故の状況を解析。その結果、事故車は、ブレーキ制御コンピュータなど電動パーキングブレーキの不具合で、ブレーキが解除され、または制動力が弱まり、クリープ現象で発進。その後、急加速し途中でパーキングブレーキがかかったが、そのまま暴走した、との結論に至った、と証言した。
※クリープ現象で発進したクルマが自分で暴走することはありえません。
供述や状況証拠よりも優先された電子データ
しかし、東京地検は、石川側の上申書に応えることなく、3月22日、石川を過失運転致死と過失建造物損壊の罪で起訴した。起訴後に記者会見した東京地検交通部幹部は、「320メートルの暴走は長いが、なぜ止まれなかったのか」との記者団の質問に対し、「なぜ暴走(した)かはお答えできない。その間、アクセルペダルを踏み続けたということ。なぜと思うかもしれないが、事実として踏み続けたということ。最終的に店舗に突っ込んだ。そこに向かって進行していった」と語った。
※あたりまえじゃん。電子データを信用しないで何を信用するの? 運転者の供述??
そしてこの文春オンラインの記事を書いた村山治氏は、さらに読者を故意にミスリードさせるためにあたかもトヨタ自工幹部と警察幹部が密接な関係にあるかのように匂わせている・・・! 以下:
トヨタと検察・警察の密接な関係
一方、レクサスを製造販売するトヨタ自動車は、2019年3月期の連結売上高が30兆2256億円に上る日本最大の企業だ。財界の総本山といわれる日本経団連(旧経団連)の会長に、豊田章一郎、奥田碩の2人の経営トップを送り込んでいる名実ともに日本一の大企業だ。石川が特捜検事として名を馳せたといっても、政官財を含む日本社会でのトヨタ自動車の存在感とは比べようがない。
2019年11月に公表された政治資金収支報告書によると、政権与党の自民党への企業献金も日本ではトップの6440万円。検察や警察とも深い関係がある。元検事総長の安原美穂弁護士が1986年、社外監査役についたのを皮切りに、97年岡村泰孝、2007年松尾邦弘、2015年小津博司と、いずれも検事総長経験者でつないできた。トヨタ自動車の社外監査役は、元検事総長の指定席になっているといっていい。検事総長は検察のトップ。OBになっても後輩検事たちに一定の影響力を持っている。
一方の警察。全国の警察が使うパトカーの大半はトヨタ製というのは周知の事実だ。トヨタ自動車の顧問には18年9月に警視総監を退官した吉田尚正も名を連ねる。吉田は、石川の事故の捜査を指揮した警視総監だ。
毎日新聞出身だそうです。なるほど~。
百歩譲って、石川元特捜部長が主張するように「左足(右足はドアに挟まれていた)」がアクセルペダルに届かなかった。だからクルマが勝手に暴走したとするならば、,
「クルマが勝手に暴走した」ことを立証するのは石川元特捜部長、あなたです!
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