2018年8月29日の本ブログ、「軽井沢スキーバス単独転落事故、大野推定原因」でエアブレーキのお話しをしました。大型のバス・トラックは、車体の重量が重く、積載物や人員もあるため強力に効くエアブレーキを採用しています。ところが大変良く効くエアブレーキも使用方法を間違えると軽井沢のバス転落事故のような惨事を招きます。
画像出典:Wikipedia 三菱ふそうエアロクイーン(軽井沢バス転落事故車両)左側:左の青いペダルは:
画像出典:Wikipedia これは路線バスの運転席です。日野自動車のバスです。面白いのは、運転手教習用のバスで、左の教員席にも補助ブレーキがついており、エアブレーキですから、ちゃんとオルガン式ペダルになっています。
以下はエアブレーキを良く知るひとのエアブレーキに関するyahoo質問の回答です:
ベストアンサーに選ばれた回答
ちょっと前までは、クラッチは「つり下げ式」、アクセル、ブレーキは「オルガン式」というのが当たり前でした。
理由はエアブレーキです。
エアブレーキというのは油圧ブレーキと違いブレーキペダルをどこまで踏んでも一定の重さなんです。
乗用車とかって思いっきり踏むと奥の方は重いでしょ?
また、エアブレーキは強力です。
このペダルを細かく操作するためには「かかと」をつけないといけないんです。
大型車のブレーキ操作は必ず「かかと」をつけて行うようになっているんです。(下線大野)
これを「かかと」をつけないで操作するととんでもない挙動(大野註:急停止など)になります。
また、ブレーキのバタ踏みができないんです。
ポンピングみたいにやっていると、空気圧が下がってブレーキが利かなくなります。(大野註:軽井沢のバス転落事故です)
エアブレーキを乗用車のようにそのまま踏みっぱなしで停止するとものすごいショックになります。
取り説にも、必ず手前でブレーキを徐々に緩め、停止直前でほんの少し踏みこんでくださいと書いてあります。(下線大野)
ただ、日野(2008年型)はなぜかつり下げ式のブレーキペダルを採用しています。
これは謎ですね。
他の会社(大野註:三菱ふそう、ニッサンUD他)はすべてオルガン式です。(以上toyota_9095さんでした)
エアブレーキにはオルガン式ペダルが向いているということが判りました。
さて、株式会社マツダでは、アクセルペダルですが、オルガン式ペダルを小排気量のクルマ(マツダデミオなど)にも採用しています。マツダによればその理由は:
オルガン式アクセルペダル
オルガン式アクセルペダルでは、かかとをフロアにつけてペダルを踏み込んだとき、踏み込む足とペダルが同じ軌跡を描くため、かかとがずれにくく、アクセルペダルがコントロールしやすくなります。
図解すると次のようです。解りやすいですね。
画像出典:株式会社マツダ
要するに吊り下げ式ペダルでは運転者の足の動きとペダルの動きが違う方向に行きますが、オルガン式ペダルでは運転者の足の動きとペダルの動きは同じ方向に行くという訳です。そのため、踵が安定してずれ難く、アクセルペダルがコントロールし易いという結論です。
とすると、これはブレーキペダルにもそのまま当てはまります。マツダは何故ブレーキペダルにもオルガンペダルを採用しないのでしょうか?
そこで2017年9月1日、マツダのお客様相談室に聞いてみました。
マツダ株式会社/お客様相談センター
オルガン式ペダルとは?吊り下げ式と比べたメリットやデメリットについて
自動車のペダルには、吊り下げ式ペダルとオルガン式ペダルの2種類があることをご存知でしょうか?本記事では、吊り下げ式ペダルと比較して数が少ないオルガン式ペダルのメリットとデメリットについて解説していきます。
オルガン式ペダルのメリット
✓オルガン式ペダルは踏みやすい
オルガン式ペダルには、吊り下げ式ペダルよりも踏みやすいというメリットがあります。
吊り下げ式ペダルでは、ペダルを踏み込んだ際の軌跡が足の軌跡とは異なる場合が多く、車種によっては違和感を感じることもありますが、オルガン式ペダルでは踏み込んだ際の軌跡が足の軌跡と同じなので、初めて乗る車種でも違和感なく踏み込むことができるのです。(大野註:全くマツダと同じことを言っています)
また、つま先で踏み込む吊り下げ式ペダルと違って、オルガン式ペダルは足全体を使って踏み込むので、踵が安定するというメリットもあります。
✓オルガン式ペダルは踏み間違えが起きにくい
吊り下げ式ペダルでは、つま先によってペダルコントロールを行うので、慣れていないとアクセルとブレーキを踏み間違える人もいますが、オルガン式ペダルでは左右の足をしっかり踵までつけてペダルを踏むので、アクセルとブレーキの踏み間違えが起きにくくなっています。(大野註:これは完全にこじつけです。オルガン式ペダルにしたからといってペダル踏み間違いが起こるとは限りません。何の根拠もなく、また、間違えないという証拠もありません)
オルガン式ペダルのデメリット
✓オルガン式ペダルはコストがかかる
最初に述べたように、オルガン式ペダルは吊り下げ式ペダルと比較すると、コストが多くかかるというデメリットが存在しています。
構造も複雑なため、故障した場合の修理費用も吊り下げ式ペダルより高いのです。(大野註:こじつけに近いなぁ)
✓オルガン式ペダルは使えるフロアマットが少ない
吊り下げ式ペダルは床から浮いているため、比較的どんな形のフロアマットでも使用することができるのですが、オルガン式ペダルの場合、床から直接ペダルが生えているので、市販されている吊り下げ式ペダル用のフロアマットを使用することができません。
オルガン式ペダル用のフロアマットは非常に少なく、選択肢はメーカー純正品か車種専用の社外品に限られます。(大野註:このような問題は大したことないです。枝葉末節)
✓オルガン式ペダルは足がつる可能性がある(これは嘘記事です)
初めてオルガン式ペダルの自動車を運転する場合、人によっては足をつってしまいます。吊り下げ式ペダルとは動かす足の筋肉も違うため(大野註:そんなことはありません。同じ筋肉です)、慣れていないと足を痛めてしまうのです。
ただし、慣れてしまえば足をつることも無くなるので、これはデメリットとは言えないかもしれません。(大野註:これは何の根拠もないことだと思います。口から出まかせ、自動車雑誌の記事なんてこんなものかもしれません。それにしても根拠がなく無責任ですね)
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