ガスタービンエンジンって、うるさくねーの? パイロットであった経験からなんですが、ガスタービンエンジン=ジェットエンジンってアイドリング回転数が7-8%(最高回転数の)もあって、消音器もついていないのでとにかくうるさいんです。それを自動車に搭載するって?
三菱自動車から出るそうです。ものイストさんの2019東京モーターショウ取材記事より:
2019年10月04日 08時30分 公開
三菱自動車は2019年10月3日、「第46回東京モーターショー2019」(一般公開日:2019年10月24日~11月4日、東京ビッグサイト他)において世界初公開するコンセプトカーの追加情報を発表した。
先行して、プラグインハイブリッド(PHEV)システムをスモールサイズのSUVコンセプトカーを出展することを公表しており、排気ファンが組み込まれた車体の一部のイメージカットも公開していた。今回、コンセプトカーの名称が「MI-TECH CONCEPT(マイテックコンセプト)」であることや、搭載する技術、その他にも世界初公開となるコンセプトカーがあることを発表した。
車名の「MI-TECH」の「M」はMITSUBISHIの頭文字、「I」はIntelligent(知性)、Ingenious(創意工夫)、Inspired(ひらめき)を意味し、三菱自動車の将来技術を搭載していることを表現した。PHEVシステムをスモールサイズSUVに搭載するため、発電用にガソリンエンジンではなくガスタービンエンジンを採用することで小型軽量化を図ったとしている。排気ファンはガスタービンのためのものだったようだ。 ガスタービンは、主に発電やジェット機のエンジンとして採用されており、燃料としては軽油、灯油、天然ガスなどを使用する。鉄道、戦車、自動車など陸の乗り物で搭載が試みられてきたが、実用化した例はあまり多くない。ガスタービンで発電効率を確保するには一定以上のサイズが必要だが、小型化の例として2012年にIHIが発表したプロトタイプが知られている。IHIが開発した超小型ガスタービンは直径8×長さ12cm、重さ1.2kgの手のひらサイズで、プロパンガスを燃料に毎分40万回転で400Wの電力を生み出す。燃料供給や制御システム、吸排気機構を含めたパッケージで58×20×40cmの寸法に収めた。
三菱自動車はスペースが限られるスモールサイズのSUVにガスタービンをどのようにレイアウトするのか、ガスタービンをPHEVとしてどう成立させるのか、注目だ。
さらに、MI-TECHには、モーター2基で構成する「デュアルモーターAYC(アクティブヨーコントロール)」を前輪と後輪に搭載した4モーター方式の4WDシステムを搭載する。また、AR(拡張現実)ウィンドウシールドを使ったHMI(ヒューマンマシンインタフェース)や、光センサーを使ったセンシング、運転支援技術なども採用するという。
ガスタービン・プロジェクトのスタート
1960年代初頭、省エネルギー、軽量、コンパクトかつ、低エミッションという優れ特性を持つガスタービン・エンジンに注目、開発プロジェクトが1965年にスタートしました。
比較的、高負荷時にエンジン燃費率が最大となり、低負荷時には急速に悪化するというガスタービン・エンジンの特性を、負荷変動の激しいクルマへ適合させるための手段として注目したのが、ハイブリッドシステムでした。
ハイブリッドシステムはメインエンジンのほかに、エネルギーを蓄えるコンポーネントを必要とするが、ガスタービン・エンジンは軽量かつコンパクトであり、クルマへの搭載性に優れていました。
開発の流れ
トヨタハイブリッドカー開発の原点
数年のシステム開発に続き、1969年には実車での開発がスタートしました。1975年第21回東京モーターショーに「センチュリー・ガスタービン・ハイブリッド実験車」とし出展。また、並行し同時に開発が進められていた「トヨタスポーツ800・ガスタービンハイブリッドカー」については、そのコンポーネントを1977年の第22回東京モーターショーに出展しています。
バッテリーを使用したガスタービン・ハイブリッドカーの開発はその後、1983年まで続きましたが、ハイブリッドシステムを使用した1軸式ガスタービン車は、開発が必要なコンポーネントが多く、これらを必要としない2軸式の開発に集中することを決めたことで、ハイブリッドシステムの開発はここでガスタービン・エンジンとは別の道を歩むことになりました。
システムの流れ
全体構成図
主要諸元
ハイブリッドカー | ベース車 | |
全長(mm) | 3,580 | ← |
全幅(mm) | 1,465 | ← |
全高(mm) | 1,175 | ← |
重量(kg) | 1,000 | ← |
エンジン出力(kW[PS]) | 22[30] | 52[71] |
駆動システム | RWD(後輪駆動) | ← |
トランスミッション | 2速 | 4速 |
でも電車の運転見てると確かにギア変えるような仕草をしていますよね。それで調べてみました。生活雑学より:
電気自動車には変速ギアがないって本当?―軽自動車に例えると、つねに4速で走っている状態
電気自動車には変速ギアがないのはご存じだろうか? エンジンよりも大きなトルクが得られるモーターは、スタートから最高速度までギア比を変える必要がなく、ラジコンや模型と同じ「1速・マニュアル」状態で走っている。
発進時に「キーン」と音を発するインバータこそが変速機で、電車が走り出すときに「プーン」と鳴るのと同じ回路でモーターを制御しているのだ。
モーターの利点は大きなトルク
自動車のカタログをみると、エンジンの性能は「最高出力」と「最大トルク」で表されるのが一般的で、どちらも値が大きいほどパワフルなエンジンを意味する。最高出力は現在kW(キロ・ワット)が単位となるが、以前は「馬力」で表現されていた。
そのため現在でもPS(馬力)が併記されている場合が多い。
出力とトルクは、なにが違うのか? スポーツ選手に例えると、
・出力 … 短距離走
・トルク … 相撲
のイメージで、瞬発力と粘り強さの違いと考えればわかりやすいだろう。馬力に目が奪われがちだが、トルクは軸を回転させる力なので、重い荷物を積んだときの発進や加速にはトルクが重要となる。
国産の電気自動車(EV)と、軽自動車のガソリン・エンジンを比較すると、
・最高出力(PS) … (EV)64 / (エンジン)64
・最大トルク(kgf・m) … (EV)16.3 / (エンジン)9.7
と、出力が同じでもトルクは1.7倍ほど電気自動車のほうが大きい。これはモーターの特徴で、とくに発進時はエンジンよりもはるかに大きな力が得られる。ハイブリッド車や電動アシスト自転車では発進~低速時にモーターがOnになり、ある程度の速度に達するとOffになるのは、理にかなったシステムなのだ。
シフト・チェンジ不要の「4速固定」!
マニュアル/オートマと呼ばれるように自動車には「変速機」がつきものだが、電気自動車には存在しない。発進から最高速度までシフト・チェンジせずに走行できるからだ。
これはまさに大トルクが得られるモーターならではの技で、例に挙げた電気自動車の場合、減速比は7.065、つまりモーターが7.065回転するとタイヤが1周する状態に固定されている。これを4速オートマと、5速マニュアルのガソリン・エンジンの軽自動車と比較すると、
・1速 … (4AT)15.453 / (5MT)26.168
・2速 … (4AT)8.428 / (5MT)15.462
・3速 … (4AT)5.375 / (5MT)9.779
・4速 … (4AT)3.741 / (5MT)6.478
・5速 … (4AT)なし / (5MT)5.125
となり、マニュアル車なら4速固定に近い状態だ。電車も同様で、スタートからトップスピードまでギア比固定のまま走ることができるのだ。
電気自動車は、どうやって速度を調整するのか? モーターと電池をつないだだけではOn/Offしかできないので、急発進と急ブレーキだけになってしまう。そこでインバータと呼ばれる装置で、モーターに流れる電気の量を調整しているのだ。
インバータは電圧や周波数を変えモーターが必要としている量だけしか流さないため、電池の消もうを抑え、長距離走行にも役立つ。欠点は「音」で、電車の発進時に「プーン」的な音を発するのもインバータのせいだ。一部の電車には音階のように音を発するものもあるが、これはインバータが発するノイズに味付けをしたものである。
電気自動車やハイブリッド車は、低速走行が静か過ぎるため、歩行者に気づかれにくい点が危険視されているが、耳を澄ますとキーンとかん高い音が聞こえる。これもインバータのノイズなので、低速時はあえて大きな音がなるようにすれば、事故が起きにくくなるだろう。
まとめ
・電気自動車には、変速ギアがない
・軽自動車に例えると、つねに4速で走っている状態
・エンジンに比べ、大きなトルクが得られるのがモーターの特徴
・走行時にキーン/プーンと鳴るのは、モーターを制御するインバータのノイズ
(関口 寿/ガリレオワークス)
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燃料電池車であるトヨタミライ乗ってるけど、キーンというインバーターの音なんかしないけど? すくなくとも「ギア2速」の意味が解らないことが解りました。
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わたしの理解では、ピストンエンジンというのはガソリンを燃料として運転され、低回転のときは力が出ないという特徴があり、そのためにクラッチが発明されました。トランスミッションもね。
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