ホンダ・NSX 声すら出せない強烈加速 時速100キロはウオーミングアップのレベル
ホンダが満を持して投入したスーパースポーツカーNSX。その走りはこれまでのスポーツカーとは一線を画す。スポーツハイブリッドシステム「SH-AWD」や「トルクベクタリング」を搭載、誰もが安全に速く走ることのできるスポーツカーだ。(大野註:この文章、論理破綻しています。ハイブリッドシステムやトルクベクタリングシステムを搭載していれば安全に速く走行できるのでしょうか??)
フェラーリやランボルギーニが席巻するスーパースポーツカー市場に一石を投じたハイテクマシン。
空力にも配慮したという凝ったデザインのドアハンドルを引いて車内へ。低いが柔らかい座り心地のシートは、オプションの「セミアニリンレザーアルカンターラ(32万円)」で、赤いレザーが印象的だ。
スタートボタンを押すとエンジンが4000回転まで吹け上がり、スポーツカーらしいサウンドが響く。
NSXのシフトはレバーではなくスイッチで操作する。ダッシュボード側からP(パーキング)・R(リバース)・N(ニュートラル)・D(ドライブ)のボタンが並ぶ。マニュアルモードと兼用のDは少し大きめの丸いボタンだ。
Dボタンを押してスタートする。静かにアクセルを踏めば、モーターのみで走り出す。早朝の出庫や深夜の車庫入れでは近所に気を使うことがないので非常に便利だ。
4パターンの走行モードは、センターパネルの「Dynamic Mode」と書かれたジョグダイヤルで選択する。ダイヤルを回すことで「クワイエット」「スポーツ」「スポーツ+」「トラック」の4種類から選択できる。ちなみにデフォルトは「スポーツ」だが、変更も可能だ。
夜中の車庫入れなど音に気を遣うときは「クワイエット」にすればモータ走行になり、無音といっていいレベルになる。
ワインディングでは「スポーツ+」。エンジンが高回転をキープし、ダンパーやトラクションコントロールのレスポンスが上がる。
「トラック」はサーキット用だ。ステアリングはよりクイックになり、トルクベクタリングは回頭性を高めた設定になる。他にもブレーキの踏み心地を制御する「電動サーボブレーキシステム」など、ハイテクを駆使したマシンコンロールを行う。
トラックでは、F1ばりの「ローンチモード」が用意される。ブレーキペダルを踏んだままアクセルを奥まで踏む込むと、2500回転付近でアイドリングをキープ、ブレーキをリリースすると、タイヤの空転を押さえながら、フルパワーで加速する。(大野註:こんなこと一般道で必要でしょうか?大体、『ブレーキを踏んだままアクセルを踏みこむ』とは右足1本でどうするのか疑問です)
ただクルマに対する負荷が大きく、メーカーも頻繁な使用を推奨していない。
走り出すと思った以上に運転しやすい。何よりいいのは視界の広さ。ウインドウが大きく、張り出したフェンダーで車両感覚がつかみやすい。
サスペンションはしなやかで、トルクが大きく低速でも扱いやすいエンジンなど、よくできた優等生のようなクルマに仕上がっている。
ボディーは幅1940ミリと超ワイドだが、長さは4490ミリでプリウスより短い。高さは1215ミリとまさに地を這うようなデザインだ。
まずは名神高速に向かう。ETCゲートで走行モードを「スポーツ+」にして、合流路に向けてアクセルを踏み込んだ。
「!!」
声を出すこともできない強烈な加速Gが襲いかかる。スポーツハイブリッドシステム「SH-AWD」が起動、3つのモーターが四輪に最大トルクを伝えクルマを前に押し出し、さらに507馬力の3・5リッター・V6ツインターボが爆発的な加速を生み出す。システム出力581馬力のパワーがリア「305/30ZR20」の極太タイヤを駆動する。スキール音もホイールスピンも一切ないまま、ゆるい坂道を一気に駆け上がる。
ゆるい右カーブの左側にあるフェンスがすさまじい勢いで近づいてくる。羽があれば空を飛びそうな状況から右へ少しステアリングを切ると何事もないかのように、フロントが向きを変えた。本線を走るクルマが止まっているように見える。右足の力を抜いて、走行車線にクルマを滑り込ませる。
時速100キロは、このクルマにとっては、ウオーミングアップのレベルなのだろう。高速道路を巡航するだけでは、NSXの魅力を味わうことはできなさそうだ。(大野註:日本の高速道路は制限速度時速100キロなんですけど)
発売から間もないこともあり、どこを走っても注目を浴びる。ガソリンスタンドでは給油するたびに話しかけられ、パーキングエリアでは「写真を撮らせて下さい」と頼まれることも多い。自分の車ではないのだが少しうれしくなる。
「SH-AWD」の恩恵にあずかろうと高速を降りて、ワインディングに向かう。2メートル近いボディ幅と600馬力のパワーを考慮して、広めの道路を選ぶ。路面状況を確かめるため1回目は軽く流してみる。
慣らしを終えて、オーバースピード気味で、タイトコーナーに突っ込む。アンダーステアに備えて、右足に神経を集中させる。ところが、フロントタイヤは嫌な挙動を一切みせず、狙ったラインをトレースしていく。
これが「SH-AWD」の実力だ。コンピューターが4つのタイヤの状況を把握し、3つのモーターが4つのタイヤそれぞれに動力を伝達する。スリップ、リフトなど駆動力を一切ロスすることなく、クルマをコントロールする。「トルクベクタリング」という機能で、最近では搭載車種も増えてきているがNSXほどの性能を持つものは他にはない。
高速コーナーではさらに安定度を増す。スポーツ+で堅めの設定になっているサスペンションだが、ロールはしている。だが、低重心と四駆の安定した挙動で路面に吸いつくように曲がっていく。コーナー出口からアクセルを開けても、アウトに膨らむことなくフロントタイヤは路面をグリップしている。
線路があるような不思議な感覚はこれまでのクルマとは一線を画した独特の操縦性だ。ドライバーがパニックを起こして運転操作をやめない限り、コーナーで破綻をきたすことはないだろう。逆に言えば、このクルマで事故をすれば、ボデイに与えるダメージはハンパなレベルでは済まなさそうだ。
ブレーキも強力。フロントの19インチホイールに収まるブレーキローターはカーボンセラミック製で、軽自動車のホイールと変わらない大きさ。値段は113万円と、ブレーキだけで、クルマ1台買えてしまうが…。
コーナーの進入では、ブレーキングポイントをより奥にできる。ターンインで強めのブレーキを踏むと、エンジンがプリッピングしてシフトダウン、高回転を維持してパワーバンドを外さない。トルクベクタリングの制御が優れているのでブレーキを残したまま、コーナーに進入しても怖い思いをすることはない。
ただ、限界が高すぎてクルマを操る楽しさには欠けるかもしれない。たとえば、「ロードスター」や「86(ハチロク)」なら一般道でも、自分でクルマをコントロールしている感覚が味わえる。その気になれば軽いドリフト状態に持ち込むことも可能だ。
だがNSXでドリフトを試そうという気にはなれない。もちろん3000万円(大野註:税込み2370万円)という価格のせいもあるが、スピードレンジが高すぎてクルマをコントロールできる自信がないためだ。
雑誌などのサーキットの走行インプレでは、タイヤの限界領域では、制御が追いつかず、挙動が不安定になるというレポートもあったが、一般道のレベルでは、そこまでは達することは不可能な気がする。
フェラーリやランボルギーニとは一線を画したハイテクマシンのNSXは、日本発のスーパースポーツカーとして、新しいジャンルを築いてくれた。
(以上 CARトレンド写真報道局 土井繁孝記事全文)
長々と記事を掲載しましたが、この記事を理解できる人がどのくらいいるでしょうか?また、この記事を交通事故で亡くなった方の遺族に見せたらどのように思うでしょうか?
メーカーは相も変わらず、クルマの高性能を謳い、例えばペダルの踏み換え忘れ(ペダル踏み間違い)事故の防止などには全くといっていいほど無関心です。その一方でこれです。2人乗りのスポーツカー、ゴルフバッグも入らないトランク。高性能を生かす道路もなく、少しスピードを出せば多くの人に危険な環境をもたらし、そもそも速度超過は法律違反です。まったく反社会的なクルマです。これが技術力を誇示するものなら進む方向が間違っていませんか?スーパーカーなどフェラーリやランボルギーニあるいはポルシェに任せておけばいいのです。
わたしたちはただでさえ危ないクルマという存在をどうしたら安全に運用できるかを考え、それをもって世界の安全技術をリードしクルマの販売に結び付けるようにしたいものです。
画像出典:Wikipedia ホンダ技研工業 ギアシフトをプッシュボタンで行う。
動画出典:youtube ホンダ技研工業 CAR TOP TV
実はこの新型NSXは2代目です。初代のNSX(1990-2006)も発売当時800万円というとんでもない価格でした。
画像出典:Wikipedia ホンダ技研工業
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