燃料電池車に対するネガティブな意見

20 7月 2016

燃料電池車が普及しないとする意見がある。大きく分けて2つの観点から:

(1)インフラ(水素ステーション):❶建設コストが高い。オフサイト方式(水素を他から運搬する)で約5億円、このうち国から3億円、地方自治体から1億円補助金が出るので事業者負担は約1億円となる。❷水素脆化(非常に小さい原子のため鋼材だと分子の間に入って構造的に脆化する)のためニッケル合金を使用するため材料費が高価になる。❸2016年7月現在ENEOS横浜南水素ステーションでは水素充填に訪れる車両は一日一台に留まる。勿論大赤字である。❹市街地はいざ知らず郊外部にあっては5億円もする水素ステーションで充填に来る燃料電池車が見込めない地域では普及しない。

(2)車両自体:❶水素タンクにコストがかかる。プラスティックに炭素繊維を不規則に巻き付ける製造方法のため、トヨタミライの水素タンクのコストは1本約100万円といわれている。❷燃料電池の触媒に白金(プラチナ2016年7月20日現在の値段¥4,102/g)を約50g使用するため車両価格に跳ね返る。❸水素タンクの製造に時間がかかるため、2016年7月現在では愛知県元町にある工場で一日3台製造がやっとである。※筆者のトヨタミライは2014年12月28日に発注し納車されるのが1年8か月後の2016年8月である。

これらの意見はもっともであるが、水素エネルギーに対する一番大事なことは、外国から輸入することなく(メタンガス、天然ガス(輸入)の水蒸気改質法)国産で作れるエネルギーだということである。だから、日産が2020年改質器を車載するバイオエタノールを燃料とする水素充填を必要としない燃料電池車が発売される。しかし、国策として原子力発電や火力発電に変わるエネルギーとして水素を位置づけていることを忘れてはならない。

 

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