認知症でもアルツハイマー型認知症と脳血管性認知症があり、日本人では2018年現在、脳血管性認知症よりもアルツハイマー型認知症の方が多いそうです。わたしの父もアルツハイマー型認知症と診断されました。で、脳血管性認知症は、脳梗塞または脳出血など脳の血管の障害によって引き起こされる認知症ですが、アルツハイマー型は脳細胞の性状、性質が変わるために発症するといわれていますが、未だ原因不明です。以下脳血管性認知症とアルツハイマー型認知症の症状的な違いを比較したものです:
将来的には10人にひとりが認知症になるだろうと予測しています。
アルツハイマー型認知症 | 脳血管性認知症 | |
---|---|---|
好発年齢 | 70歳前後 | 初老期 50歳代より |
頻度 | 25%~30% | 50% |
性差 | 1:3で女性に多い | 男性に多い |
原因 | 脳細胞の変性(性状、性質が変わる) 未だ本当の原因は不明 |
脳の血管の異常 脳梗塞(脳の血管がつまる) 脳出血(脳の血管が破れて出血する) 脳卒中・・・など |
発症・経過 | 緩やかに、徐々に発症し進行 症状は固定傾向 |
急性の発症で階段状に悪化進行 症状は動揺性 |
症状 | 全般性の認知症で高度 初期に記銘・記憶障害が目立つ 外界に対する注意力が低下 多幸・抑うつ・妄想・急性錯乱 独語、無意味な多動などが認められる |
まだら認知症で、度合いは軽度 初期に頭痛・めまい・しびれ 外界に対する注意力は保たれる 感情失禁・せん妄が認められる |
人格障害 | 初期に著名に傷害される | 末期まで保たれる |
病識 | 早期に障害される | 末期まで保たれる |
脳神経学的 所見 |
巣症状は少ない | 運動・知覚障害・痙攣・片麻痺 言語障害など巣症状が多い |
CT | 脳回萎縮 | 低吸収域 PVL(periventricular lucency) 側脳室拡大 |
表出典:http://www.ninchisho.jp/kind/index.html 「認知症を予防しよう」から
※『老年期痴呆診療マニュアル』(日本医師会)参照
自然な衰えによる「物忘れ」と病的な「認知症(痴呆)」
年齢を重ねるうちに「最近、物忘れが増えてきたな」と思う方は多いのではないでしょうか。
これは脳の神経細胞の減少という逃げることのできない老化現象の影響で、誰にでもある「物忘れ」です。
このような、通常の脳の老化による神経細胞の減少とは違い、より早く脳の神経細胞が消失してしまう病気が認知症です。
認知症は、はじめのうちは老化による物忘れとの区別がつきにくい病気です。
大きな違いの一つとして、認知症の場合は記憶のすべてを忘れてしまうのに対し、老化による物忘れの場合は記憶の一部を忘れるという点があげられます。
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さて、わたしの専門である『ペダル踏み間違い』事故の防止と認知症の関係です。これはとても重要な問題なので次のブログで検討いたします。
画像出典:Wikipedia
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