最近、よく「自動ブレーキ」だの「踏み間違い事故防止」だのというメーカーの宣伝が目につきます。それは一体どういうものかという疑問が湧いてきます。
因みに、「わく」と書いて変換しようとしたら、湧く:底から湧いてくる、勇気が湧いてくる、温泉が湧く、虫が湧く・・・etc. 沸騰、水が湧く、場内が沸く、人気が沸く・・・etc 涌く(常用外)と標準辞書が出てきます。便利だなぁ。
さて、トヨタが営業所か何かで「トヨタセィフティセンス」の説明会を開催した動画をYoutubeで見つけました。先ずこの動画をみて勉強してみましょう:
動画出典:youtube(8分44秒)
もひとつ別な動画。こちらは何らかトヨタ自動車が関係しているような・・・。
動画出典:youtube
先ず、上の動画ですが、ざっと気づいたこと、感じたことを言わせてもらえば:
気づいたこと:
➀踏み間違い事故防止のために「インテリジェンス・ソーナー」を使っているということ。これが意味することは、障害物検知範囲が極めて短いこと。機種によって違いがあるものの3m~5mくらいと思います。「踏み間違い事故防止=加速抑制装置」の作動範囲は、メーカーによって違いがありますが、15km/hから20km/hくらいです。
そこで20km/hの速度が出ていた場合、1秒間に進む距離は:20✖1000m= 20,000m です。これを3600秒(1時間)で除すれば、5.5mです。そのため、警報がでても人間(オペレーター)がブレーキをマニュアルで操作する時間は全くありません。ブレーキと間違えてアクセルを踏む時間がありません。また、停止している時以外は、15km/h~20km/h以上で誤ってアクセルを踏んだ場合、この装置は全く効きません。ないのと一緒じゃん。
ま、15km/h~20km/h未満の速度でアクセルを間違って踏んだ場合、効果があるかもしれません。
➁次に紹介する文献は、ニッサンリーフのクリアランス・ソナーに関する注意喚起文です。げんなりするので読んで見てください:
踏み間違い衝突防止アシストに関する注意事項
- 次の場合は、システムが正常に作動しなかったり、機能を十分に発揮できないことがあります。
- 悪天候(雨、霧、雪など)のとき
- 勾配が急な坂道を走行しているとき
- 段差などをまたいでいるときなど車両姿勢が変化しているとき
- 滑りやすい路面を走行しているとき
- ハンドルを大きくきって旋回しているとき
- 外気温が低いときや走行開始直後などでブレーキが冷えているとき
- 下り坂などでブレーキが過熱してブレーキの効きが悪くなっているとき
- 水たまり走行後や洗車後などブレーキが濡れてブレーキの効きが悪くなっているとき
- 長期間駐車などで、ブレーキの性能が十分に発揮できないとき
- 摩耗しているタイヤ、空気圧不足のタイヤ、スペアタイヤのような非常用タイヤ、日産純正品もしくは日産販売会社で購入したタイヤ以外を使用しているときや、タイヤチェーンを装着しているとき
- 車両が傾いているとき(後席やラゲッジルームに極端に重い荷物を積んでいるとき)
- 動いている物体に対しては踏み間違い衝突防止アシストは作動しません。(前方の車両、歩行者を除く)
- 次の場合は、予期せずシステムが作動し、思わぬ事故につながるおそれがあるため、踏み間違い衝突防止アシストをOFFにする。
- けん引するとき
- トレーラーなどに積載するとき
- シャシーダイナモを使用するとき
- 純正品以外のサスペンション部品を使用しているとき
(車高や車両の傾きが変わると正しく障害物を検知できないことがあります)
- ソナーは次のような障害物は検知しません。
- 背の低い障害物
- 幅の狭い障害物
- 針金、金網、ロープなどの細い障害物
- バンパーに非常に近い障害物
- 急に進行方向に現れた障害物
- ソナーは次のような障害物は検知しないことや作動が遅れることがあります。
- 地面から高い位置に存在する障害物
- スポンジ状のものや雪など表面が柔らかく音波を吸収しやすい障害物
- ソナーは次のような場合は検知しないことがあります。
- 雨、雪、氷、汚れなどがソナーセンサーに付着しているとき
- 周囲で大きな音が鳴っているとき
- 周囲に超音波を発するものがあるとき
- 障害物の面が車両の前面、または後面に対して斜めのとき
- ソナーは次のような場合は検知することがあります。
- 周囲に草が生い茂っているとき
- 車両側面の近くに壁があるとき
- 路面上に段差や突起物があるとき
- 垂れ下がった旗、ビニールカーテンなどをくぐって走行するとき
- 車両周辺に雪のかたまりがあるとき
- 他車のソナーなど超音波を発生するものが付近にいたとき
これがソナー(音波)での障害物検知に関する注意事項です。次は併設されているカメラに関する注意事項です:
- マルチセンシングフロントカメラは次のような障害物は検知しません。
- 子供などの背の低い人、動物、自転車
- 夜間やトンネル内など暗い場合の歩行者
- 対向車両
- 道路構造物(ガードレール、ポールなど車両と歩行者以外の障害物)
- マルチセンシングフロントカメラは車両の後端を認識するため、以下の例のような車両を検知しないもしくは検知できない場合があります。
- バンパー形状などにより、タイヤが見えにくい車両
- 幌がはみ出し、後端形状がはっきりしない車両
- 前方を横切って通過する車両
- 斜めもしくは前向きに止まっている車
- マルチセンシングフロントカメラは次のような場合、前方の車両、歩行者が検知できないことがあります。
- 悪天候(雨、雪、霧、風塵、砂塵、吹雪など)で視界が悪いとき
- 前方の車両や対向車などにより水、雪、砂などの巻き上げが発生しているとき
- カメラ前方のフロントガラスに汚れ、油膜、水滴、氷、雪などが付着しているとき
- カメラ前方のフロントガラスが曇っているとき
- 前方から強い光(太陽光や対向車両のハイビームなど)を受けているとき
- 前方の強い光により前方車両のタイヤの部分が影になり見えにくいとき
- 夜間やトンネル内などでヘッドランプを点灯していない、あるいはヘッドランプのレンズが極端に汚れているとき
- 夜間やトンネル内などで前方の車両のテールランプが点灯していないとき
- トンネルの出入り口や日陰など、急に明るさの変化が起こったとき
- カーブを走行しているとき
- 勾配の変化があるところを走行しているとき
- 未舗装路など凹凸のある路面を走行しているとき
- 歩行者が大きな荷物を持っている、背景と同じ色の服を着ているなど人特有の輪郭が認識できないとき
- 前方車両からの太陽光などを強く反射されたとき
- 対象物の位置や動きが大きく変化した場合(自車の車線変更・右左折、前方車両の右左折・急ハンドル・急加速・急減速など)
- 始動してから約15秒間のあいだ
- カメラの視界がさえぎられているとき(フロントガラスの汚れ、油膜、虫汚れ、ワイパーブレード)
- カメラの向きがずれているとき
- マルチセンシングフロントカメラは以下の例のような周辺状況では対象物の形状を正しく検出できずシステムが作動しない場合があります。
- 対象物が背景と似た色合いで区別ができない場合
- 対象物が道路標示(道路上の横断歩道、制限速度などの標示)の近くにいる場合
- 対象物が路面の水たまりの付近にいる場合(周りの風景が水たまりに映りこむなど)
- 対象物が建物や街路樹などの影と重なっているとき
- 対象物と自車の間に水蒸気や煙などがあるとき
- 以下の対象物にはマルチセンシングフロントカメラが対象物の形状を正しく検出できずシステムが作動しない場合があります。
- 車高の低い車両
- 最低地上高(地面から車体までの高さ)が極端に低いもしくは極端に高い車両
- 特殊な形状の車両(タンクローリー、サイドカーなど)
- 前方の至近距離に割り込んだ車両
- 前方の至近距離に飛びだしてきた歩行者
- 自車の正面から横にずれた位置に存在する車両や歩行者
- 後端面積が小さい車両(空荷のトラックなど)
- リヤタイヤから車両後端までが長い車両
- 四輪車以外の車両(二輪車など)
- 荷台から荷物や幌がはみ出している車両
- マルチセンシングフロントカメラは以下の例のような場合、衝突するおそれがある対象を正しく検出できない場合があります。
- 複数の対象物同士が近接している場合
- 対象となる二輪車または車高の低い車両の前方近くに車両がいる場合
どうですみなさん。これ本当に効果がある装置なんですか??
※マルチセンシング・フロントカメラとソナーの関係について書かれていません。
例えば、アメリカ製の電気自動車「テスラ」の最初の死亡事故は、トレーラーの車台の下にノーブレーキで潜ってしまい屋根が取れてしまったものですが(運転者はハリポタのDVDを見ていた模様)、テスラにはカメラとレーダーの2種類が装備されており、真っ向からの西日逆光でカメラがダメでも何故レーダーがトレーラーを検知できなかったのか長い間謎でした。
つまり、テスラの自動ブレーキは、カメラとレーダーの障害物情報が一致しないと作動しないようになっていました。
ニッサンやトヨタの場合はどうなんでしょうか?
➂サポトヨートヨタセイフティセンスの営業所マンの説明では、先ず、作動速度についての説明がありませんでした。また、障害物警報について、いい加減な説明(ボーとしていて気がつかなかった場合とか、それじゃ警報の意味をなさないじゃーん)
④また、営業マンは明らかな「ウソ」をついていました。曰く、「安全機能が装備されているクルマは9割がた事故が減少している」⇦嘘つくな! じゃその統計データを示せよ!
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