炭素論争 どっちがホント?

30 11月 2021

このブログではキャノングローバル研究所の杉山大志さんの脱炭素=地球温暖化に対する意見について多く投稿しています:

■杉山大志(すぎやま・たいし) キヤノングローバル戦略研究所研究主幹。1969年、北海道生まれ。東京大学理学部物理学科卒、同大学院物理工学修士。電力中央研究所、国際応用システム解析研究所などを経て現職。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)、産業構造審議会、省エネルギー基準部会、NEDO技術委員等のメンバーを務める。産経新聞「正論」欄執筆メンバー。著書に産経新聞「正論」欄執筆メンバー。著書に『「脱炭素」は嘘だらけ』(産経新聞出版)、『地球温暖化のファクトフルネス』(アマゾン)など

一方、当然脱炭素をしなければ、地球が危ないと煽る人もいます:

■山根一眞(やまね・かずま) ノンフィクション作家、福井県年縞博物館特別館長。北九州博覧祭北九州市パビリオン、愛地球博愛知県総合プロデューサーなど多くの博覧祭、万博を手がけてきた。近刊は『スーパー望遠鏡「アルマ」の創造者たち』。「山根一眞の科学者を訪ねて三千里」(講談社)などを連載中。理化学研究所名誉相談役、JAXA客員、福井県交流文化顧問、獨協大学環境共生研究所客員研究員、日本文藝家協会会員。

「カーボンニュートラル=炭素輪廻」 大気中のCO2、産業革命前の1・5倍に

私は父の葬儀後、火葬場での待ち時間に外に出て、火葬場の煙突の先を見上げて悟ったことがある。父の肉体を構成していた30~40キログラムの炭素が今、CO2(二酸化炭素)となって大気中に拡散している。そのCO2はやがて光合成によってイチゴの一部となる。将来、そのイチゴを食べる私の体は、父由来の炭素で構成される。「輪廻(りんね)」とはこれか、と。

地表の炭素資源、たとえば樹木は、燃焼や分解によりCO2に姿を変えて大気中に拡散するが、再び光合成によって樹木が育ち、また大気中に……。この「輪廻」によって地表と大気中の炭素の総量は常に一定に保たれている。これが「カーボンニュートラル」だ。「ニュートラル」とは「中立」、増えも減りもしないという意味だ。

地球はこの一定の炭素量によって生態系を維持してきた。その炭素「輪廻」での大気中のCO2濃度は、産業革命までは280ppm(0・028%)だった。この濃度は、2リットルのペットボトルに落としたしょうゆ1滴よりも少ない超微量だ。

だが、その超微量CO2が大気中になければ地表の熱は宇宙に放射され、地球は氷漬けとなり生命が存在できない天体になっていた。しかし、ありがたいことにCO2は超微量でも宇宙に放射される熱の一部を地表に反射してくれる。CO2は地球にとって欠かせない防寒服なのだ。そのおかげで地球の平均気温は14度Cに保たれ、生物はその温度環境を前提に生存、進化してきたのである。

一方、人類は産業革命以降、地下に閉じこめられていた炭素、石炭や石油、天然ガスなどの化石燃料を大量に地表上に掘り出し、エネルギーや生活財の生産に利用、高度文明を築いてきた。当然、そのガスごみ=大気中のCO2濃度は上昇してしまった。

今、その濃度は産業革命以前の1・5倍にまで増え、地球本来の炭素「輪廻」の秩序が破られ防寒服は日々、分厚くなっている。

気候変動は人間由来のCO2だけが原因ではないが、防寒服の厚さが1・5倍になったのは異常だ。このまま進めば、気象災害が巨大化するのみならず人も含めた多くの生命が滅びるおそれがある。そこで、化石燃料によるCO2排出源の象徴である石炭火力発電を廃止し「ゼロカーボン」をと、もめにもめたのがCOP26だった。

COP26では気温上昇を1・5度Cに抑制する努力がうたわれたが、250年におよぶ人類文明のツケ、「カーボン<非>ニュートラル」の解消は気が遠くなるほど難しい。豊田社長はどんな思いで「カーボンニュートラル」を考えているのだろうか。

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杉山さんの主張:

【「脱炭素」は嘘だらけ】気候危機説「不都合なデータ」は隠蔽 地球温暖化で災害の激甚化など起きていない、モデル予測に問題あり

「地球温暖化のせいで台風などの災害が激甚化しており、地球は気候危機にある。破局を避けるには2050年にCO2(二酸化炭素)排出をゼロ、つまり『脱炭素』しなければならない」という言説が流布されている。

だが、この「気候危機説」はフェイクに過ぎない。莫大(ばくだい)な費用をかけて「脱炭素」をするほどの科学的根拠など、どこにもない。

これは公開されている統計で確認できる。

台風は増えても強くなってもいない。台風の発生数は年間25個程度で一定している。台風に幾つか等級がある中で、「強い」以上に分類される台風の発生数は15個程度と横ばいで増加傾向は全くない。

猛暑は都市熱や自然変動によるもので、温暖化のせいではない。地球温暖化によって気温が上昇したといっても江戸時代と比べて0・8度に過ぎない。過去30年間当たりならば0・2度とわずかで、感じることすら不可能だ。

豪雨は観測データでは増えていない。理論的には過去30年間に0・2度の気温上昇で雨量が増えた可能性はあるが、それでもせいぜい1%だ。よって豪雨も温暖化のせいではない。

観測データを見ると、そもそも災害の激甚化など起きていないことが分かる。ましてや、地球温暖化による災害の激甚化などは皆無であったことが分かる。

温暖化によって大きな被害が出るという数値モデルによる予測はある。だが、これには問題が幾つもある。モデルはろくに過去を再現することすらできない。

それにも関わらず、モデルを用いた被害予測が流布されていて、気候危機説の中核を成しているのだ。

実際のところ、過去になされた不吉な予測は外れ続けてきた。

温暖化で海氷が減って絶滅すると騒がれたシロクマはむしろ増えている。人が射殺せず保護するようになったからだ。

温暖化による海面上昇で沈没して無くなると言われたサンゴ礁の島々はむしろ拡大している。サンゴは生き物なので海面が上昇しても追随するのだ。

CO2の濃度は江戸時代に比べるとすでに1・5倍になった。その間、地球の気温は0・8度上がった。だが、観測データで見れば何の災害も増えていない。

今後も感じることができないぐらい緩やかな温暖化は続くかもしれない。だが、破局が訪れる気配はない。「気候危機」なるものは、どこにも存在しない。

では、なぜフェイクが蔓延(まんえん)したか。政府機関、国際機関、御用学者、NGO、メディアが「不都合なデータ」を無視し、異論を封殺し、プロパガンダを繰り返し、利権を伸長した結果だ。

国民は、気候危機説にとって「不都合なデータ」を隠蔽されて、「脱炭素」という、莫大な経済負担を伴う無謀な目標に駆り立てられている。このようなことが許されて良いはずはない。

動画出典:youtube

動画出典:youtube

山根さんの持論についても動画を掲載しようと思いましたが、残念ながら見つけることはできませんでしたが代わりに脱炭素を推し進める前小泉環境大臣の対談を掲載します:

動画出典:youtube

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どうでしょう? わたしには、

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