自動ブレーキCMに物申す!

19 1月 2018

う~む! いい記事です!!

でもテレビのCM(コマーシャル)見ていたら、みなさん、「自動ブレーキ」っていいな! これを買えば、「踏み間違い事故」防げるんだっ!

そう思いますよね!

そう思わせるようなCMです!

 

動画出典:Youtube

自動装置に任せればOK(オッケー)みたいなニュアンスでCM流すのはやめましょうよ。特にニッサン自動車さん!

自動装置とは:

最終目標:ミスの多い人間操作を止めて機械に任せることで「安全」にすること

2018年現在における自動装置の問題点とは:

以下NHKニュースより:

(2018年01月18日 16時01分配信)

自動ブレーキ想定外動作25%に

自動ブレーキなどの新しい安全技術を搭載した自動車について利用者にアンケート調査したところ、4人に1人が突然ブレーキが働くなど想定外の出来事を体験したと答え、国民生活センターは、機能には限界があるとした上で「過信せず安全運転を心がけて欲しい」と呼びかけています。国民生活センターによりますと、障害物を検知して自動でブレーキをかけたりペダルの踏み間違いによる急発進を防いだりするなどの新しい安全技術を搭載した自動車をめぐり、全国の消費生活センターには去年11月末までの5年間に142件の相談が寄せられ、このうち8割を自動ブレーキに関する相談が占めています。
このため国民生活センターがこうした車を使っている2000人にアンケート調査したところ、運転中に突然装置が働くなど想定外の出来事を体験したと答えた人が491人、全体の24.5%を占めました。
体験の具体的な内容は、複数回答で「急に加速した」が18.9%、「急に減速した」が17.7%、「自動ブレーキが予期せず作動した」が14.4%などとなっています。
自動車メーカーへの調査では、障害物が小さかったり視界が悪かったりすると装置が働かないなど機能には限界があるとした上で、すべてのメーカーがこうしたことを購入時に説明していると回答しているのに対し、利用者へのアンケートでは17%の人が機能の限界について「理解していない」と答えています。
国民生活センターは、「車種ごとに装置の性能や作動条件は異なります。機能を過信せず安全運転を心がけてほしい」と呼びかけています。

次は日本経済新聞からの記事です:

 

(2018/1/18 17:47配信)

自動ブレーキ想定外、25% 2千人調査、理解不足も

国民生活センターは18日、自動ブレーキなどの先進安全装置を搭載する車の所有者2千人を対象にした大規模なインターネットでのアンケート結果を公表した。25%(491人)が急加速、急減速など想定外の動作を経験したと回答。うち122人は、他の車や構造物にぶつかる物損事故を起こしていた。 センターは同日、「自動ブレーキを搭載した車が思わぬ動作をした」など、先進安全装置に関する相談が2012年度以降、142件寄せられ、増加傾向にあることも発表。運転者や同乗者の負傷事故が9件含まれ、うち2件は重傷だった。

自動ブレーキやアクセル踏み間違い防止装置は、人や障害物を検知しない場合がある。センターの担当者は「車両の問題というより、運転者が技術的な限界を理解しないケースも少なくない」と分析。作動条件の不十分な理解や、機能の過信が事故につながるとして、注意を呼び掛けている。

アンケートは昨年8、9月に実施。17%(340人)は、運転する際の注意事項(先進安全装置は完全な自動運転ではなく、機能を過信しない必要がある)について「理解していない」と回答した。〔共同〕

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そうなんです。2018年現在の自動装置は、自動車自動運転で言う「レベル2乃至はレベル3」の段階にあります。その定義は:

自動運転レベル及びそれを実現する自動走行システム・運転支援システムの定義

自動運転レベル 概要 注(責任関係等) 左記を実現するシステム
レベル1 加速・操舵・制動のいずれかをシステムが行う状態 ドライバー責任 安全運転支援システム
レベル2 加速・操舵・制動のうち複数の操作をシステムが行う状態 ドライバー責任※監視義務及びいつでも安全運転できる態勢 準自動走行システム 自動走行システム
レベル3 加速・操舵・制動を全てシステムが行い、システムが要請したときはドライバーが対応する状態 システム責任(自動走行モード中) ※特定の交通環境下での自動走行(自動走行モード)※監視義務なし(自動走行モード:システム要請前)???
レベル4 加速・操舵・制動を全てドライバーが行い、ドライバーが全く関与しない状態 システム責任 ※全ての行程での自動走行 完全自動走行システム

出所:戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)自動走行システム研究開発計画(内閣府)※レベル3では最終責任はドライバーにあります。

つまり、レベル2・3の自動運転では、機械になにか不具合があれば運転者(人間)が制御をとって代わらなければならないようになっています。したがって、事故が発生した場合、その責任は運転者がとることになります。ここ大事なとこです。

解りにくい書き方ですが、以下アメリカ技術者協会(SAE)の基準です

「SAE J3016:2016」の自動運転レベルの定義

区分 レベル 名称 定義 運転タスク 運転タスクの代替対応 自動化の環境条件等
運転制御 事象検知・反応
ドライバーによる運転 0 非自動運転 ドライバーが全ての運転タスクを完遂。 ドライバー ドライバー ドライバー
1 ドライバー支援 限定的な範囲での自動運転の実施。自動的に事象を検知して前後方向、左右方向のいずれかの車両制御を実施し、ドライバーの運転タスクを補助。 ドライバー/車両 ドライバー ドライバー 限定的
2 部分的自動運転 限定的な範囲での自動運転の実施。自動的に事象を検知して前後・左右方向の車両制御を実施し、ドライバーは事象検知・反応を補いつつ、運転制御を監督。 車両 ドライバー ドライバー 限定的
システムによる運転 3 条件付自動運転 限定的な範囲での自動運転の完遂。ドライバーはシステムからの要請があった場合や故障時には対応する。 車両 車両 ドライバー(フォールバック時) 限定的
4 高度自動運転 限定的な範囲での自動運転の完遂。ドライバーによる対応は不要。 車両 車両 車両 限定的
5 完全自動運転 範囲を限定しない自動運転の完遂。ドライバーによる対応は不要。 車両 車両 車両 限定無

注:「自動化の環境条件」には、例えば速度による条件や自動車専用道路、駐車場内のような周辺環境の条件などがある。

出所:SAEプレゼンテーション資料を基にMRA作成 SAE. 組織. SAE International (Society of Automotive Engineers) – アメリカの自動車 技術者協会。

 

どちらの基準に従ってもレベル4、レベル5は「完全自動運転」になります。さて:

この完全自動運転を実現する鍵はAI人工知能です。なぜなら、機械には必ず誤作動など不具合が発生します。そのとき! どうしたらいいでしょう?

人工知能がそれを機械らしく素早く察知し、必要な対応ができるから「完全自動」足りえるのです。

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2017年安倍首相は、2020年東京オリンピックの年に自動運転を可能にすると発表しました。どのレベルの自動運転を仰っているのか解りませんが、人々は当然レベル4、レベル5の自動運転と思うでしょう。そこで:

人工知能を搭載できなくて、例えばレベル3の自動運転が実現できたとしましょう。そして、機械の不具合で「事故」が起こった!

としても、上記記事によれば、不具合が起こる可能性は約25%です。

自動運転は、劇的に交通事故を減少させることができます。全体的に適用すれば事故ゼロ(0)も可能です。でも、不幸にして25%の確率で不具合が起こりそのうちの何%かが事故に至ったとしても、2018年現在の事故発生状況に比較すれば比較ができないほど、事故は激減します。

なら、今よりずっとましじゃないですか?

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問題はレベル3以上の自動運転中に発生した「交通事故」の責任を誰がとるかです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

動画出典:Youtube

 

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