エアバッグのリコールで日本企業タカタが倒産に追い込まれたことを憶えておられるとおもいます。エアバッグは何故生まれたのか。わたしが知っていることをお伝えしようと思います。
SRS(Supplemental Reatraint System)補助拘束装置と呼ばれます。補助とありますようにエアバッグはあくまでシートベルト着用を前提としたうえで、その効果を最大限に発揮する乗員保護システム。
それはちょっと違いますね。
シートベルトは、もともと2点式だったが、1959年、VOLVOが3点式シートベルトを発明し特許を取得しました。しかし、VOLVO自動車の安全のためにといって3点式シートベルト特許を無償公開しました。偉いね~。ホント偉いね~。
しかし、人々はシートベルトをすると『窮屈』だ、『オレは運転うまいから事故起こさね~』とかいってシートベルトをしなかったのです:
1. 自己中心的で相手(ドライバー)の迷惑を考えない
助手席や後ろの席の場合ですねこれは。運転者も知らない人の場合が多いです。
2. 「自分だけは特別」という自意識が強い
特別な自分は細かい交通ルールを守らなくても良いし、絶対に大事故に遭わないというような一方的な思い込みがあります。
3. 運転が上手い人は、交通ルールを守らなくて良いような価値観を持つ
運転がうまい➡事故らない➡だからシートベルトはいらない➡シートベルトをしない自分を誇示
4. 体を締め付けられることをとにかく嫌う
5. シートベルト着用がずっと習慣化していない
6. 面倒臭がり屋でシートベルト着用を実際以上の手間と感じる
7. シートベルト未着用が格好いいと勘違いしている 3.と類似
8.「ちょっとそこまでだから」と運転の距離・時間で勝手に判断する
画像出典:Wikipedia
で、シートベルトをしないものだからシートベルトはすっかりお荷物状態に。そこで法令化しました。でもシートベルトしない人が多かったのです。
そこで、シートベルトなしでも怪我しないような方法としてエアバッグが登場しました。シートベルトを考えていないためかなり強力な代物でした。
そして車体にある程度以上の衝撃があれば自動的に展張するエアバッグは、シートベルトをしていない場合、固いバスケットボールで体を突くようなことと同じであるため、場合によっては死亡事故になります。アメリカでは助手席の子供が展張してきたエアバッグが顔にあたり、首の骨を折る死亡事故が相次ぎました。
エアバッグによる死亡事故(Wikipediaより)
- 1995年4月、福岡県久留米市で、20歳の男性が運転する乗用車が電柱に衝突。車室内に大きな損傷はなくエアバッグも正常に作動していたが、この男性はシートベルトを着用していなかったため、エアバッグによる強い衝撃を受け、新造破裂により死亡した。
- 2005年11月、千葉県八日市場市(現:匝瑳市)で、60歳の男性が運転する乗用車が道路脇の1.5m下の休耕田に落下。この男性はシートベルトを着用していなかったため、エアバッグによる強い衝撃を受け、頚部骨折により即死した。
- 2009年5月、アメリカオクラホマ州で発生した事故では、エアバッグが作動した際に金属片も飛散。運転していた女性の頸動脈を切断した。このエアバッグは、世界屈指のシェアを誇るタカタ製のエアバッグであり、数百万台にも及ぶ予防的措置も含むリコールの引き金となった。また、2014年7月にはマレーシアで同社製のエアバッグで同様の死亡事故が発生している。
エアバッグによる重傷事故(Wikipediaより)
- 2006年5月、18歳の女性が運転する乗用車が電柱に衝突。この女性はシートベルトを着用していなかったため、エアバッグによる強い衝撃を受け、消化管を破裂させる重傷を負った。
衝突の瞬間、乗員の身体は大きく前方へ移動する。シートベルトを着用していなければ、エアバッグの展開範囲に近づきすぎてしまい、エアバッグが膨らむ衝撃により、死亡または重大な傷害に至るおそれがある。小さな子供を助手席に座らせている場合も同様である。
※ことのあれこれはさておき、わたしも吃驚しました。シートベルトなしでエアバッグが展張すると死亡する恐れもあるのですね! 驚いた!
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