ニッサンCEOカルロス ゴーン氏について

01 8月 2016

カルロス ゴーン(Carlos Ghosn)氏は1954年3月にブラジルで生まれ、両親はレバノン人です。フランス、ブラジル、レバノンの多重国籍を持っています(そんなことが可能だったんですね)。フランスの学校を卒業後ミシュランタイアに就職して業績を上げ、仏ルノーにヘッドハンティングされました。彼のあだ名はその当時から「コストキラー」や「首切りゴーン」などといわれていました。一方、1900年代トヨタとニッサンはセルシオとセドリック・グロリア、コロナとブルーバードなど自動車製造会社の2大大手として鎬を削っていました。ところが1995年の大幅円高($1=¥80)で輸出競争力が大幅に衰えたところにバブルが弾け、1998年には有利子負債約2兆円を抱えるほどとなり、1999年にはフランスルノーと事実上の吸収合併からカルロスゴーンが送りこまれてきました。その事情はトヨタも同じですが、ニッサンには労働組合問題という厄介な問題があり、当時英国工場進出問題で会社が大変にもめていたのです。このことは高杉良の[労働貴族]という小説に詳しいのですが、労働組合の了承なしには人事や経営方針が決められないほど逼迫した状況だったのです。このことはまた別の機会に書くことにします。そういう状況に外国人社長(だからこそ)が乗りこんできて大ナタを振るうことができたのです。

最近では親会社のルノーが経営不振でいわば、子の仕送りで親がやっと食べていけるという状態が続き、ルノーの大株主であるフランス政府がニッサンの金をせびるところまで来ています。

昨日のTopicsで新型ニッサンGTRのエンジン組み立てで、日本の匠の技のお話しをさせていただいたために今日のこのお話しになりました。

 

Carlos_Ghosn

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