この事故は、日頃わたしが申し上げている危惧が的中してしまった一例です。
事故車はポルシェ911GT2RSというクルマです。このクルマが湾岸道路東扇島付近で暴走し、トヨタbBに一方的に追突した事故です。追突された方のご夫婦は死亡しました(註:「美由紀さんは追突の衝撃で車体の外に体を投げ出されていた。彦田は法定速度を遥かに超えるスピードで走っていたことを認め、『出し過ぎちゃった』と供述している。車には彦田の息子も同乗していたが、腹の打撲で済んだ」by文春オンライン)。
メーカーさんはこういうクルマを売っていいんですか? しかも3727万円という家さえ買えそうな値段です!
まず、どういうクルマか?:
動画出典:youtube
3727万円(新車価格)もだしてポルシェを購入したら誰だってスピードを出したくなります! でも日本では新東名で110km/hが制限速度です。
運転者の彦田容疑者とはどんな男か?:
<文春オンラインの記事から(抜粋)>
配信
一族は大地主、実家は庭園付きの大豪邸
なぜ彦田はこんな車を所有できたのか。地元の江戸川区葛西地区の住民が語る。 「一族はこの辺りの大地主。嘉之の祖父の代までは農家で、海苔の養殖もしていた。土地を売って莫大な財産を得たんです。母親は元“ミス江戸川”のやはり資産家令嬢で、真っ赤なトヨタ・コロナに乗って嫁入りした。家族みな車好きで、母屋の向かいにあった大きな50坪ほどの倉庫には高級車が何台も並んでいた」 実家は庭園付きの大豪邸。一族が管理するマンションに住んでいた彦田は、3人きょうだいの長男だった。 彦田が子供時代にも“事件”を起こしていたと明かすのは、別の地元住民だ。 「小6の時に、裕福な家の子が持っていた腕時計を盗んで問題になったことがあるんですよ。それが原因で地元の中学校に行きづらくなり、実家から遠くの別の中学校に通っていました」 高校卒業後、車の整備会社に就職したが、後に父親が経営する会社の役員に収まり、ガソリンスタンドを任されていたという。
高校生の時には無免許運転で自損事故も……
若い頃に嘉之と遊び仲間だった男性が振り返る。 「過去にも車で人を轢きかけたことがあるし、高校の時は無免許運転で自損事故を起こしたことも。もともと嘉之は片方の手の指が2本なくて、ハンドルの扱いが下手なんです。中学生くらいの時、牛乳瓶に花火の火薬を詰めて爆弾を作ろうとしたらしく、破裂して指が吹っ飛んだんだとか。親父に買ってもらったベンツに乗っていた時は、もし事故を起こしても、頑丈な高級車だから、自分の身は大丈夫だと言っていた」 事故の当日は、首都圏の車好きが集まる大黒ふ頭に向かっていたという。
「今はまだ気持ちの整理が……」遺族は声を振り絞った
一方、亡くなった内山さん夫婦は、仁さんの父親の代から、江戸川区篠崎町で地元の人に愛される中華料理店を営んでいた。 「温厚で優しいご夫婦でした。成人した3人のお子さんがいます。夫婦とご主人の弟さんの3人で切り盛りしていたお店はラーメンやチャーハンが美味しかった。ですが長年、重い中華鍋を振ってきたご主人が肩を痛めてしまい、2年ほど前に惜しまれながらも閉店しました」(地元住民)
関東の梅雨明けが発表された8月1日の土曜日。 「やっといい天気になりましたねえ」 美由紀さんは、近所の主婦と挨拶を交わした。しばし世間話に花が咲く。理不尽な事故に巻き込まれたのは、翌朝のことだった。 「奥さん方のご親族に不幸があり、そちらに向かっている最中に事故に巻き込まれたと聞きました」(同前) 自宅を訪ねると、遺族の女性が声を振り絞った。 「今はまだ気持ちの整理がつきませんので……」 一瞬で2人の命を奪った彦田に、2度とハンドルを握る資格はない。
「週刊文春」編集部/週刊文春 2020年8月13日・20日号
如何にも悪の札付きのような書かれ方ですが、2人もの人を殺してしまった罪は重いです。仕方がないのかもしれません・・・。
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事故の概要は以下の通りです:
「出し過ぎちゃった」首都高でポルシェが暴走し夫婦死亡…容疑者の弟が語る「安全運転する方」がなぜ?
ポルシェが追突事故、夫婦2人死亡
夫婦の命を一瞬にして奪ったまさかの事故。
2020年8月2日午前8時すぎ、首都高速道路湾岸線東行きの東扇島IC付近で起きた。
会社役員彦田嘉之容疑者の運転する車が前を走っていたトヨタbBに追突。bBに乗っていた内山仁さん(70歳)、美由紀さん(63歳)夫婦が車外に投げ出されるなどして死亡した。
前方が大きく破損した真っ赤な車、高級外国車のポルシェ911GTS2RS。
横に止まるワゴン車は車体の後部が大きくひしゃげ原形をとどめていない。
その運転席を覗き込むようにしているオレンジ色の服の男が彦田容疑者。過失運転致死の疑いで3日朝送検された。
事故直後も落ちついていた様子
事故の約30分後に撮影された動画には、懸命に心臓マッサージを行う救急隊員の姿が。
事故直後の様子を目撃した人は–
事故直後を目撃した人:
みんな徐行してるんです。車の部品も散乱しちゃってて、たぶん女性だと思うんですけど放り投げられてて、タオルを頭からかけられた状態で横たわってた。
(彦田容疑者は)窓に近寄って何か言ってて、その時は運転手さんは動いてたんですよね。落ち着いてというか、普通に多分言ってたと思いますよ。後ろで人が横たわってタオルかかっているのにすごいなと思いました。
事故直後も落ち着いた様子に見えたという彦田容疑者。警察の調べに対し「時速100キロ以上を出したことは間違いない。出し過ぎちゃった」と供述しているという。
容疑者の弟「本人普段は安全運転」
今回の死亡事故を受けて容疑者の親族が苦しい胸の内を明らかにした。
容疑者の弟:
兄は週末ポルシェに乗り、スポーツカーが集まる大黒ふ頭に行っていたので昨日もそこへ向かっていたのだと思います。普段から気が荒い性格ではなく安全運転する方でした
(大野註:事故があったのは午前八時十五分。ということはガソリンスタンド経営彦田容疑者50歳は、大黒ふ頭で徹夜でポルシェを見せびらかしてたわけです)
彦田容疑者は親族とともにガソリンスタンドの経営に携わり、普段はポルシェではなく国産の車に乗っていたという。
彦田容疑者が事故当時に乗っていたポルシェはレーシングカー並みの加速力を誇り、本体価格だけでも約3650万円。
その後の調べで、追突前のブレーキ痕がなかったことなどから、警察は内山さんの車を追い越そうとして追突したとみて調べている。
「Live News it!」8月3日放送
実際の事故映像です:
動画出典:youtube
ポルシェは一体どのくらいの速度で走っていたのか?? ポルシェにはデータロガーという衝撃発生時のデータを記録する装置が搭載されています。警察の検証で何れ明らかになるでしょうが、ドライブレコーダーの映像からこれを明らかにしようとしたユーチューバーがいます。以下:
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