ガソリン車もよく発火しますが、これは揮発したガソリンがある濃度に達した状態で何らかの火花が飛ぶと発火する訳です。
EV車が発火するメカニズムを調べてみました。なお、EV車であるGMシボレーボルトが発火するのは韓国LG製のバッテリーのケンチャナヨ製造不具合によるものです。
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これはリチウムイオン2次電池を積むEVならではの現象と考えられる。事故の衝撃などでリチウムイオン2次電池の正極と負極が短絡(ショート)すると、大きな電流が流れて発熱し、その熱がさらなる発熱を引き起こす「熱暴走」と呼ばれる現象が起きて電池が発火する。
現在、事故で損傷したリチウムイオン2次電池から素早く確実にエネルギーを抜く方法はない。そのため、消火しても、電池内に残ったエネルギーにより再び発熱し、再燃に至る。鎮火した数日後に再び火が出るケースもあるという。
再燃を防ぐには、電池を冷やすしかない。しかし多くのEVでは、容器に格納された状態の電池を車両の床下に配置しているため、直接水を当てて冷却するのが難しい。事故を起こしたテスラのモデルSの場合、444個のリチウムイオン2次電池(電池セル)を1つの容器にまとめたバッテリーモジュールが16個、座席の下に並ぶ。
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警察によると、ドライバーは時速100マイル(160km)以上で走行中に制御不能になり、電柱、2本の木、電話ボックスに突っ込んた。ドライバーは徒歩で現場から逃走したが、近くで発見された。軽傷を負っていたので病院に運ばれたという。警察は彼を飲酒運転、ひき逃げ、無謀な運転、無謀な危険行為などの罪で告発した。
警察は可能な限り多くのバッテリーを回収しようと、約3時間かけて探索と清掃を行った。しかし、警察は18日、住民に対し、最大24時間高温が続き、有毒物質を放出する可能性のある「危険なバッテリー」を警戒するよう伝えた。
ま、EV車は、ガソリン車と同じように衝撃で発火爆発する危険性があるということですね。しかし、EV車はガソリン車とは別の問題があるようです:
消したはずの火が何度も復活
冒頭で紹介したテスラ車の火災事故の消火活動は、いつもと勝手が違ったという。テスラの消火に使った水の量は一般的な車両火災とは比べものにならないほど多く、具体的には約2万8000ガロン(10万5991L)もの水が必要だったのだ。山火事を消すのに使う世界最大級の消防用航空機で運べる水が約2万ガロン(7万5708L)なので、その量の多さを推し量れる。
消火に当たった消防署の署長は現地メディアのインタビューに対して「我々が経験したことのない事故現場だった」と語った。火を消すまでに要した時間は約4時間。「通常の車両火災は消防隊が到着すると、数分で鎮火できるものだ」(同)と事故の特殊性を指摘する。
事故の経過を詳しくみると、車両はずっと火だるま状態だったわけではない。実は、消防隊員は現場に到着した数分後の21時39分に一度鎮火した(上表)。しかしその後、一度消したはずの火が復活(再燃)し、22時には再燃したバッテリーパックに水をかけて冷却を始めなければならなかった。
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