スポーツ走行とは何?

05 3月 2017

SECという会社が販売している『左足ブレーキキット』については、2017年3月5日のブログに投稿したばかりですが、この装置の謳い文句が『クイックブレーキ』でした。このクイックブレーキなるものは、峠の山道を速く走るため等の道具だということです。

みなさん、峠の山道というのは公道ですよね。公道を制限速度を超えて走り、カーブをドリフトなどで速く走ることにどれほどの意味があるのでしょうか? 有名な例は、『頭文字D(イニシャル ディー)』です。作りごとの物語ですが、カローラレビンAE86の後継車、TOYOTA86(トヨタのスポーツカー)生みの親です。ようするに公道の峠道でダウンヒル・アップヒルのスピードを競う物語です。しかし、対向車線へはみ出したり、公道を暴走族よろしく我が物顔で走り、ドラフトがどうのライン取りがどうの、極めて危ないことは勿論です。

このような公道でのスポーツ走行を礼讃する風潮がある一方、わたしは交通事故被害者遺族の会に属しており、いったん交通事故が発生し犠牲者が出た時の遺族の悲惨さ、無念さ、悔しさ、は筆舌に尽くしたいものがあります。最悪なのは、まともに走っているのにこうした人たちにぶつけられて死亡したひとです。

わたしは、こうした人々、こうした風潮を煽るメーカー、とても許せません。

 

動画出典:youtube トヨタ自動車

 

動画出典:youtube

一方、F1(フォーミュラ ワン)等の自動車レースで各企業が鎬を削り、コンマ何秒を争って走行するさまは確かに血沸き肉躍るものもあります。また、エンジンの音がたまらなくいいという人もいます。わたしの手動スロットルに使用しているスロットル・ポジション・センサーという装置は、もともとはホンダ技研工業が世界に先駆けてF1の技術から作り上げたものです。この装置の詳細を申し上げれば、レーシングエンジンというのは、驚くべき高回転で運転することができます。例えば、一般の自動車のエンジンの最高回転数は約7000回転くらいですが、F1のエンジンは約15000回転くらい回ります。しかもエンジンの馬力を出す回転数の範囲が極めて狭く13000回転から14000回転の間だったりします。そのため、従来のキャブレターをケーブルワイヤーで引っ張る方式や機械制御で燃料噴射装置を制御していてはこの狭いパワーバンドを維持してエンジンを運転することはできません。そこで生まれたのが燃料噴射装置を電気的に制御することができるスロットル・ポジション・センサーでした。偉大な発明です。

サーキットなどで自動車競走をする分には、まったく問題がないのですが、企業などクルマを売ろうとするためにその高性能を売り物にする姿勢が問題です。

OT式左足ブレーキシステムは、『ペダル踏み間違い事故』を防止するために生まれたシステムです。

画像出典:大野一郎

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