日本と縁深いアメ車シボレー(EV・PHEV編)  竹田恒泰動画付

04 8月 2017

シボレーボルト(EVとPHEVは全く別の車種です)

直前回のブログでは、「日本と縁深いアメ車シボレー(ガソリン車編)」というタイトルで書きましたが、今回は上のタイトルで書きたいと思います。アメリカでは電気自動車の市場は、ほぼテスラに独占されているように見えます。しかし老舗GMのシボレーですから頑張って純粋電気自動車(シボレーボルトEV)とプラグインハイブリッド車(シボレーボルトPHEV)を世に出しました。でもカッコ悪い! テスラの方が一億光年倍カッコイイです! テスラはホントは「自動運転」できないけれど「自動運転」できるっぽいイメージがしっかりできていて、わたしの分析では、「電気自動車」だから買うのではなくて「自動運転」を試したいから買うみたいなところがあります。アメリカ人は環境なんてホントのところ「全然気にしていない」です。また、みょーに鋭いところがありますから純粋電気自動車の本質を見抜いているのです。

わたしが本ブログでも度々述べ、また、明治天皇の玄孫(やしゃご)でもある竹田恒泰さんも話しておられるように、「純粋電気自動車」は決して環境に良いわけではありません。なぜなら、家庭用電気を電源として使用しているからです。みなさん家庭用電気は、ほぼ火力発電所から送電されているのです。火力発電は、石炭、石油そして天然ガスを使って、盛大に硫黄酸化物、窒素酸化物、CO2等を排出しています。その電気を使ったら、どこがクリーンなのでしょうか?ましてや家庭に行きつくまでに遠い発電所から送電するために途中で失われて約半分のエネルギー効率しかないのです。それなら、内燃機関という立派な、芸術品のレベルまで達したエンジンがあるからそこで燃やせばいいのですよ。学者さんや政治家さんや財界人たちは皆知っています。知らないのは庶民大衆だけです。みなさん騙されないようにしましょう。フランス・イギリスが2040年を目途に化石燃料を燃料とする自動車の販売禁止を発表したのを受けて竹田恒泰さんが下の動画をUPしました。ハイブリッド車はエコカーではなくなる!(ただし米国カリフォルニア州で)動画:竹田恒泰氏で掲載しましたが、あまりに本質を話しておられますので、もう一度掲載します。

動画出典:youtube 竹田恒靖チャンネル

ただ、動画中の電気自動車電磁波の話は、少しおかしいです。なぜなら新幹線を見てください。電磁波が発生しているなら電気自動車の比ではない筈です。根拠のない話です。また、電気自動車は魅力がないとお話ししていますが、それは違います。その加速力は凄いです。なにしろテスラのモデルSP100D ルーディクラス(純粋電気自動車 1400万円)は、100km/hまで2.28秒、ブガッティシロン(お値段3億円、エンジン排気量8L、1500馬力!という馬鹿げたクルマです。フランスで作っていますが、VWの100%子会社です)より速いのですよ(0-100km/h2.5秒です)! 因みにテスラモデルSのルーディクラスという意味は、「馬鹿げた」とか「アホらしい」という意味です。流石イーロンマスクさん判っていらっしゃる。

わたしが乗っている燃料電池車ミライ(燃料電池で発電)やニッサンノートe-power(充電するためだけの搭載エンジン)は自分で発電するだけで本質は電気自動車です。なんで加速が凄いかというとガソリンエンジン・ディーゼルエンジンは、馬力が出るまでエンジンの回転数を上げていかなければなりません。それも直線的ではなく2次曲線のように回転が上がります。だから最大馬力になるまで時間がかかります。それに比較して電気モーターは即、ピークトルクに達します。乗ってみると、それが良く実感できます。竹田恒泰さんも「食わず嫌い」をやめて一度お乗りになってみてください。純粋電気自動車じゃなくて、ミライかニッサンノートe-powerに。

画像出典:Wikipedia 左右:ブガッティシロン(たけしが所有しているブガッティヴァイロンの後継機)

画像出典:Wikipedia 左:テスラモデルX(電気自動車SUV)右:テスラモデルS

余計な脱線をしました。さて、シェビー(本拠地米国デトロイト)のEVとPHEV、シェビー ボルトのお話しです。

シェビーボルトPHEV(プラグインハイブリッド):

2011年にデビューしました。

ボディサイズ|全長4,498×全幅1,788×全高1,430mm
ホイールベース|2,685mm
車輌重量|2079kg
エンジン|1.4リッター直列4気筒DOHC
最高出力(エンジン)|63kW(84hp)/4,800rpm
最高出力(モーター)|111kW(149hp)
最大トルク(モーター)|368Nm
航続距離|610km
燃費(エンジン走行時)|15.7km/ℓ
燃費(エンジン、モーター混合時)|25.5km/ℓ

大小のモーター、小排気のエンジンで構成される動力部

シボレー・ボルトのパワートレインを構成しているのは、2基の電気モーターと、ガソリンエンジンだ。大きい方の電気モーターは駆動用として機能し、111kW(149hp)の出力と368Nmのトルクを発生する。小さい方は発電機兼駆動用モーター。通常は大型の電気モーターで走り、巡航に移ったら大型は停止し、小型の電気モーターが作動します。これによってバッテリー蓄電量の節約を図ります。そしてエンジンは1.4L4気筒SOHC4バルブ。吸排気可変バルブを備えており、最高出力は63kW(84hp)/4800rpmとなっています。エンジンと駆動用モーターのあいだにクラッチを設け、電子制御で切ったりつなげたりすることで、走行状況に応じて最適なパワートレインを自動で選ぶようになっています。

最近のニュースでは、ゼネラルモーターズはボルトの増産と拡販に本腰をいれると報道されています。2011年現在アメリカ合衆国の一部の州に限定されていた販売地域を年内には全米へと拡大。同時に海外への輸出もはじめます。まずは年内にカナダと中国、そして近い将来、欧州での販売を考えています。日本でもスマートグリッド実証プロジェクト(大野註:災害時などクルマの方から家庭へ電気を供給すること)を実施する予定です(大野註:6年たった2017年になってもさっぱり噂聞かないんですけど?)。

画像出典:Wikipedia 左:充電中のボルト 右:ボルトのパワートレイン

 

2011 Chevrolet Volt. X11CH_VT093

画像出典:Wikipedia

画像出典:Wikipedia テスラに対する敵愾心か、はたまたテスラ人気に便乗か?

動画出典:youtube 英語です。すいません。

シェビーボルト EV

ボルトEVは、EPA(U.S.EnvironmentProtection Agency米国環境保全局 )の基準に則ると、航続距離はおよそ383kmに達するとのことです(テスラモデル3の航続距離は、345kmとなっています)。

ところが、ここでGM=シボレーがリチウム電池でケチって韓国企業LG電子の製品を採用したために大変な事態になりました。リチウム電池では、2017年サムスン社製のスマホが発火したり爆発したりで大変なことになったのはみなさんご承知のことと思います。そうです、日本製のスマホのリチウム電池が何の問題もないのに韓国製ばかりが問題を起こすのは、何故でしょう? 先ず、安いのです。競争力を維持するために無理に安価に設定します。そして、あとはお決まりの手抜きと材料の恣意的な材質劣化です。

2015年10月、GMはLG化学(韓国)から1kWhあたり$145の単価でボルトのバッテリーの電池を購入すると発表しました。伝えられるところによれば、バッテリーパックを納入する事業者の選定の際、LG化学はその入札時点で同業他社のライバル(パナソニック等)が示した単価より1kWhあたり約100ドル安い単価を提示したということです。ということは、競争相手の値札は、$245だったということです。50%のダンピングです。どうしてまともな製品が作れるでしょうか? 続いて韓国製品使用に関わる必然的帰結をご覧ください:

LGケム(大野註:化学)のリチウムイオン充電池が発火したGMボルト(プラグインハイブリッドの方です)、追加試験でも発火。全面的な安全性調査へ

米運輸省:GM「ボルト」を調査へ、リチウムイオン電池発火で(Bloomberg)

2011年11 月26日(ブルームバーグ配信):米運輸省道路交通安全局(NHTSA)は25日、米自動車メーカー、ゼネラル・モーターズ(GM)の「シボレー・ボルトプラグインハイブリッド」の 安全性調査を実施すると発表した。韓国LGケム(化学)が供給するボルトのリチウムイオン電池が衝突試験の後に発火したことを受けた措置。
側面衝突試験で3週間後に発火炎上
原因はLG化学のリチウムイオン充電池に衝撃が加わったことによる発火。
で、追加試験で3回の衝突試験を繰り返したところ、うち2回で同様の発火が確認された……と。
最初の試験は3週間後の発火でしたが、追加試験ではそれほど時間を置かずに発火したとのこと。

いまだ日本では発売されないボルトEVですが、テスラが月産2万台を生産されない限り、競争にはなりません。ただ、ニッサンリーフの売れ行きを見ていると、日本ではあまり純粋電気自動車は売れないかもしれませんね。

画像出典:Wikipedia 下段左右:側面衝突実験 リチウムイオン電池が発火した。

動画出典:youtube

動画出典:youtube

シボレーボルトEVは、わたしの目から見るとカッコ悪いです。

みなさんどう思いますか?

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